新潟県内を直撃する可能性が出ている台風10号に備え、県内の果樹農家や漁業関係者などはそれぞれ対策を講じていました。
日本の南を発達しながら北上する台風10号は列島を縦断。県内を通過する恐れが出ています。こうした中、果樹園などが多い新潟市南区では…【記者リポート】「こちらのナシ農園では、台風が来る前に若干、収穫時期を早めて作業をしています」旬の時期を迎えているナシの早生品種「幸水」の収穫作業が急ピッチで行われていました。【ナシ農家】「風が一番怖いというか、やっぱりどうしても若干被害が出る。ちょうど収穫時期になっているので心配」強風などの揺れに弱く、地面に落ちてしまうと販売できず、大きな損失となるナシ。本来はもう2~3日収穫を待ちたいものでも台風による被害を最小限に抑えるため、収穫を急ぐ農家も多いといいます。【ナシ農家】「もう色もついていて、大きさも大きくなっている。食べ頃は食べ頃なので。台風の被害がないようにという部分ともう少し寝かせたいなというのもあるけど、それは見ながら(収穫している)」
中には暴風対策を講じているところも。【白根グレープガーデン 笠原秀夫 専務】「防風網で風を切ってもらって、少しでも畑に入る風を弱くしようかなと思っている」ルレクチエなど実がついたばかりの晩生(おくて)品種を育てているこちらのナシ畑では、成長時期のナシの実への影響が少なくなるよう25日から防風用の網を張り巡らせて対応しています。【白根グレープガーデン 笠原秀夫 専務】「これから旬の果物がたくさんあるので、ここで被害が出るよりかは、少しでも逸れてもらって、順調に収穫を迎えられればいいかなと」
一方、佐渡市ではリンゴの収穫を急ぐ農家の姿が…【リンゴ農家】「やれるだけやるしかない」リンゴの木や枝が強風で折れないようにワイヤを巻きつけ対策を講じる農家もいました。さらに海岸では、台風に備え、地元の漁師たちが陸へと船を引き上げていました。【漁師】「みんなそれぞれロープでつなぐ。(Q.ふだんそこまでしない?)台風が来なければ、南風の時だけ」
各地で台風への警戒が続く中、県は26日「異常高温・高飽差緊急情報」を発表。この台風の影響で27日は高温が予想され、収穫期に近い「こしいぶき」は胴割れが発生する危険性が高まっているとして、早めの収穫を呼びかけています。