岸田首相退任へ“残された課題”は?会談実現に至らなかった拉致問題・原発再稼働目指すも地元同意の目処立たず… 韓国とは世界遺産登録めぐり関係近づく

8月14日、9月の自民党総裁選に出馬しないことを表明した岸田首相。新潟県内との関係を深めてきた一方、課題も残されています。
【岸田首相】「私たちは、生まれ変わった自民党をしっかりと国民の皆さんに示し、支持を訴えていかなければならない」2021年の自民党総裁選を勝ち抜き就任した岸田首相。就任して間もなく面会したのが、拉致被害者の家族でした。【横田めぐみさんの母・早紀江さん】「もう、私たちもどこまで行けるか分からない状態。元気な間に喜びを与えていただければうれしい」拉致問題を“最重要課題”と位置づけていた岸田首相。しかし、事態は動かず北朝鮮によるミサイル発射への対応に追われることも。【岸田首相】「首脳会談を早期に実現すべく、私直轄のハイレベルで協議を行っていく」去年、日朝首脳会談への意欲を示すと、北朝鮮側が談話を通して反応するなど進展が期待される場面もありましたが、会談の実現には至りませんでした。拉致被害者・横田めぐみさんの弟で家族会代表の拓也さんは、「水面下の交渉がリセットとなることは残念。次にどなたが総裁になっても、強い気持ちで必ず解決してもらいたい」とコメントしています。
一方、近づいたのが韓国との関係です。“佐渡島の金山”の世界遺産登録をめぐって、歴史認識の違いから韓国の反発を受けた際には…【岸田首相】「佐渡島の金山の登録実現のため、政府一体となって取り組んでまいります」ユネスコへの国内推薦が一度見送られそうになりましたが、方針を転換し推薦。水面下での交渉を続けて最終的に合意に至り、世界文化遺産の登録が決定しました。【岸田首相】「日本の宝から世界の宝になった佐渡金山、これからもしっかりと守って将来に引き継いでいけるよう、地元の皆さんをしっかりと支援していきたいと思っている」
また、ウクライナへの軍事侵攻などによりエネルギー価格が高騰したおととしには…【岸田首相】「設置許可済みの原発再稼働に向け、国が前面に立ってあらゆる対応をとってまいります」柏崎刈羽原子力発電所6・7号機を含む、7基の原発の再稼働を目指す方針を打ち出します。東電による再稼働の準備も進み、今年には国による県民への説明会も開かれましたが、再稼働に必要な地元の同意が得られる目処は立っていません。拉致に、原発再稼働問題など残された課題はどうなるのか…次期首相の手腕が問われます。

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