しまむらグループの商品が炎上で謝罪 「がっかり」「販売中止までする?」

2024年7月29日、衣料品チェーン『しまむらグループ』のベビー・子供用品専門店『バースデイ』が、現代美術家である加賀美健さんとのコラボ商品を発売。
一部商品のデザインに「男性蔑視ではないか」という批判の声が相次ぎ、翌日30日に、販売中止が発表されました。
問題となったのは『パパはいつも寝てる』『パパは全然面倒みてくれない』などの文字があしらわれた商品。
父親を差別するような表現が含まれているとして、SNSで疑問の声が上がったのです。
多くの批判の声を受け、『バースデイ』のXアカウントは、同日にコラボ商品の販売中止を発表。
「販売中止のお詫び」として、次のように謝罪をしています。
この度、弊社で販売いたしました「加賀美健」さんとのコラボ商品の一部商品につきまして、ご不快な思いをさせてしまう表現がありましたこと、深くお詫び申し上げます。
皆様から頂いたご意見を検討した結果、商品の販売を中止させて頂くことと致しました。今後この様なことがないように、お客様視点に立った商品企画を行ってまいりいますので何卒よろしくお願い申し上げます。
@birthday_gr ーより引用
pic.twitter.com/ysBjKEVL1D
一部商品に不快な思いをさせる表現があったとして、謝罪をした『バースデイ』。
今後については「お客様視点に立った商品企画を行ってまいります」と伝えています。
2023年から継続的にコラボを行っている、『バースデイ』と加賀美さん。今回も子供用のTシャツや靴下、ヘアバンドなどを販売する予定でした。
『へりぽくたー(ヘリコプター)』など、子供によくあるいい間違いや『ママがいい』『ママいつもかわいいよ』といった言葉が並ぶ中、一部商品にある『パパは全然面倒みてくれない』などの表現に批判の声が集中。社内で検討した結果、販売中止に至りました。
母親に対するポジティブな言葉に対し、父親に対するネガティブな言葉がデザインされていたことで、『子育ては母親がやるもの』『父親は子供に嫌われる』といった、偏見を助長しているように感じた人が多くいたようです。
実際にコラボ商品のデザインを見た人からは、「がっかり」「企画段階で気付かなかったのかな」といった疑問の声が数多く寄せられています。
・夫が仕事から帰ってこれを見た時の悲しい顔を思い浮かべると、どうしても買えないし着させられない。
・父親にも母親にもポジティブな言葉にすればいいのに。本当にがっかりです。
・これは酷い。なんでこのデザインに社内でOKが出て、発売されてしまうのか…。
・『パパはいつも寝てる』には反論ができなくて申し訳ない…。でも、子供がこの服を着ていたら、ニコニコできる自信はないわ。
一方で、一部の人からは「楽しみにしていただけに本当に残念でした。販売中止までする必要があるのでしょうか」「子育ては母親と父親のどちらもすべきだと思うけど、過剰反応しすぎじゃない?」という声も上がっていました。
夫婦の役割分担にこだわらず、子育てのスタイルが多様化してきている現代。
仕事や家事、そして子育てに向き合いながら、毎日を必死に過ごしている親たちの苦労は計り知れないでしょう。
そんな親たちにとって身近な企業であるからこそ、今回のデザインに疑問を抱いた人は多かったようです。
たとえ商品に込められた意図が異なるものだったとしても、別の受け取られ方をして誰かを傷付ける可能性があることに対しては、配慮が必要だったのかもしれません。
物事を伝える時には、あらゆる人の立場を想像することが大切だと、気付かされた人は多いでしょう。
[文・構成/grape編集部]

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