新潟厚生連病院“存続”へ…自治体が国に支援要望 経営改革しなければ赤字60億円超「身を切る覚悟も…」

経営改革を進めなければ今年度の赤字額が60億円を超える見通しとなったJA新潟厚生連。その厚生連の病院が地域医療の中核的な役割を担う6つの市が国に緊急の金融支援などを要望しました。

7月23日、総務省の松本大臣を訪ねたのは糸魚川市の米田徹市長など6つの市で構成されている地域医療連携推進協議会のメンバーです。

大臣に手渡されたのはJA新潟厚生連が運営する病院への財政措置などを求める要望書。この背景にあるのが…

【糸魚川市 米田徹 市長】
「厚生連病院に我々の地域医療を担っていただいているが、非常にいま地方の人口減少や高齢化の状況下の中において地域医療というのは非常に危うい状況になっている」

7月10日にJA新潟厚生連が明らかにした経営悪化。

経営改革を進めなければ今年度の赤字が60億円を超えて、来年度には資金が枯渇し事業の存続が困難になるとの見通しを示したのです。

糸魚川市など6市はこのJA新潟厚生連が運営する病院が地域医療の中核的な役割を担っていることから…

【糸魚川市 米田徹 市長】
「もし、厚生連病院が大変なことになると、6市にとっては地域の安心・安全が保てなくなる」

経営が悪化した2019年、そして新型コロナウイルスの影響を受けた2021年にも県に支援を要望していました。

23日の要望に対し「検討する」と答えたという松本大臣。

【JA新潟厚生連 塚田芳久 理事長】
「本来的には病院が単独でやっていくのが原則で、我々は身を切る覚悟で改革を進めるが、実際にはなかなか厳しい局面がある」

人口減少が進み患者も減少する中、医療提供体制を維持するために病院の再編が待ったなしの状況と言えそうです。

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