TOTOなどトイレ関連6社による研究活動組織・学校のトイレ研究会は7月12日、「学校のトイレに関する自治体アンケート」の結果を発表した。調査は2023年9月～11月、全国1,787自治体教育委員会を対象に行われた。(回答数99)
○学校のトイレ「今後改善が必要」なことは?
新しい時代の学びを支える安全・安心な教育環境の実現のために「今後改善が必要」と思われることについて尋ねたところ、「老朽化対策」の85%に次いで、「バリアフリートイレの整備」が58%、「トイレの洋式化・乾式化」が57%となり、「老朽化対策」とあわせて「トイレの改善」が上位となった。また、「スロープ・エレベーターの整備」「避難所としての防災機能強化」もそれぞれ56%、53%が回答し、インクルーシブ教育や災害対策にも配慮したバリアフリー対策が重要視されていることがわかった。
○「児童・生徒用トイレの洋式化」今後の方針は?
児童・生徒用トイレの洋式化の方針については、「すべて洋式化」「おおむね洋式化」という回答の合計が90%を超えている。なお、2023年9月に文部科学省が公表した調査結果では、全国の公立小中学校施設のトイレにおける洋便器の割合は68.3%だった。前回の文部科学省の調査(2020年実施)から11.3ポイント向上し、洋式化の整備は着々と進んでいる。
○バリアフリートイレ、どこに設置?
バリアフリートイレの設置場所について聞いたところ、「校舎の1フロアのみ」が45%、「校舎の各階に設置」が18%、「体育館に設置」が26%と、複数箇所への設置はまだ少ないという結果になった。
○男女共用トイレは必要?
性的マイノリティや異性の支援が必要な児童への対応として、男女共用トイレは「必要」「どちらかというと必要」が63%となっている。