悲しいことに、世の中には他人をだますため、姑息な手を思い付く人たちが存在しています。
そういった被害から身を守るには、知識を蓄えることが重要。だからこそ、まだ社会経験が少なく、判断力の低い子供や若者は狙われてしまうのでしょう。
2024年7月11日、芸能事務所である株式会社アミューズ(以下、アミューズ)は、法務部のXアカウントを更新。
「学生や生徒のみな様の夏休みが近付いたこの時期に、注意喚起します」と切り出した上で、これからの時期に増加するであろう悪行を注意喚起しました。
昨今、同社の社員や関係者を装ったウソのスカウトにまつわる通報が増えているのだとか。アミューズは実際に寄せられた通報を元に、卑劣な手口をいくつか紹介しています。
・「今日は休日だから、名刺も社員証も持ってない。」
・「名刺を悪用されたことがあるので、名刺は渡さない。」
・「今回のスカウトは秘密の特別プロジェクトだから、アミューズに問い合わせても、会社の人は僕のことは知らないと言うはず。そう言えと僕から社員に指示してあるから。」
・「僕はアミューズさんのトップから頼まれたプロのスカウトなので、アミューズの名刺や社員証はない。アミューズさんの社員も僕のことは知らない。トップから直接頼まれたから、トップだけが僕を知っている。」
・「僕はアミューズさんの社員ではなくてアミューズさんの代理のスカウト。アミューズさんは芸能事務所なのでマネージャーはいるけど、スカウトするための人は、アミューズさんの社内にはいない。スカウトする人は外部の人。業界では常識。そんなことも知らないと恥をかくよ。」
・「アミューズに問い合わせるのなら、君は終わり。スカウトである僕のことを信用してくれないということになるから、僕も君を信用できない。信用できない人をデビューに持って行くことはできないから。信用するのか信用しないのか、2つに1つ。どうする?」
・ 数千人のフォロワーがいるアカウントや「アミューズ事務所」のような記載があるアカウントからDMなどを送信してきて、オーディションを受けるよう勧めたり、雑誌やSNSに掲載するための素材の撮影のためにスタジオなど(当社のオフィス以外の)指定場所に来るように仕向けたりする。
@AmuseLegal ーより引用
※写真はイメージ
「芸能人になりたい」という夢は、多くの人が一度は抱いたことがあるはず。そんな心に付け込み、言葉巧みに若者をだまそうとする人がいるといいます。
同社によると、中には「詳細を話したい」としてアミューズのオフィスで待ち合わせの約束をした後、直前になってホテルなどの異なる場所へと誘導するケースもあるのだとか。
だまされた人は、金銭を奪われるほか、その後の人生が大きく左右されるような被害に遭う恐れも。若者の夢を利用した、許しがたい行為といえます。
アミューズは、「弊社は、こういった方法でスカウトを行うことはない」と断言した上で、若者を中心に注意喚起。「こういった事例は確実に『なりすまし』です」と呼びかけました。
なお、街中でアミューズの関係者を名乗る人からスカウトを受け、少しでも怪しいと感じた場合について、同社はウェブサイトからの通報を推奨しています。
通報を受けた後、社内でそのスカウトが事実であるかの確認をとった上で、返信を行うとのことです。
若い人も分かりやすいように、あえて優しい文章で注意をつづった、同社の投稿。Xでは、「若者の未来を守りたい」と願う多くの大人によって拡散されました。
・ゾッとした。未来ある若者をこんな手口で狙うだなんて、本当に許せない。
・夏休み前だからこそ広まるべき。大人の1人として、身近な若者に伝えようと思う。
・怖すぎる。もちろん老若男女問わず、全員が気を付けて!
若い時に失敗は付きもの。しかし一度の失敗によって、今後の人生が困難になるほど、深い傷を負う可能性もあるでしょう。
卑劣なことを考える人は、世の中のいたる所に潜んでいます。夢と未来を守るべく、この情報が1人でも多くの人に広まることを祈るばかりです。
[文・構成/grape編集部]