新紙幣発行!私たちの生活で変わること・気をつけることは?

きょう7/3から日本銀行券の新紙幣が発行されます。つまり、新しいデザインのお札が出回るようになります。新しいお札の肖像の人物についてだいぶ前に報道されましたが、みなさん、新しい紙幣の人物、3人すべてわかりますか?
新しい一万円札には「渋沢栄一」、五千円札には「津田梅子」、千円札には「北里柴三郎」を採用しています。
渋沢栄一現在の王子製紙やサッポロビールなどにつながる企業の設立にも関わり、生涯で設立や育成に関わった企業は、およそ500にも上ると言われる実業家。「近代日本経済の父」や「日本資本主義の父」と呼ばれています。
津田梅子江戸時代末期に生まれ、明治4年に女性初の留学生の1人として6歳で岩倉使節団とともに日本をたち、アメリカへと渡りました。11年間、アメリカで教育を受け、1900年・明治33年に35歳で女子英学塾・いまの津田塾大学を創立。日本の女性教育の先駆者と言われています。
北里柴三郎世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功し、その治療法を確立。明治から大正にかけて伝染病の予防などに多大な功績を上げた世界的な細菌学者。私立北里研究所を創立し、「近代医学の父」とも呼ばれます。ちなみに裏面も変わります。日本を代表する歴史と伝統、美しい自然、文化などを採用されていて・・・一万円札赤レンガ駅舎として親しまれてきた歴史的建造物である「東京駅丸の内駅舎」
五千円札古事記や万葉集にも登場し、日本では古くから広く親しまれている「フジ(藤)」の花
千円札江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の代表作である「富嶽ふがく三十六景・神奈川沖浪裏」新しいお札は、およそ20年ごとに発行されています。2004年の発行では、五千円札の肖像は「新渡戸稲造」から「樋口一葉」へ、千円札は「夏目漱石」から「野口英世」へ変更されました。一万円札の肖像は、40年間変わらず「福沢諭吉」が採用されてきました。
※2000年には二千円札も登場しています。二千円札の表面は、他のお札のように肖像ではなく、同年に九州・沖縄サミットが開催されることになっていたことから、沖縄の建造物である守礼門が採用されています。福澤諭吉の前の1万円は誰かご存じですか?答えは・・・聖徳太子です。1958年に初の一万円札として発行されました。そして、福澤諭吉が1984年から発行されました。
お札に人物の肖像を使うのはなぜでしょうか?大きな理由としては、2つ挙げることができます。第1は偽造防止のため。私たちは人の顔を見分けることに慣れているため、銀行券の肖像がほんの少しでもずれたりぼやけたりしていると違和感を持ち、偽造防止に繋がります。
第2は人々に親近感を持ってもらうため。その国で良く知られている政治家、文化人、有名人などを描き、その人物の業績などを再認識して親近感を持ってもらうとともに、銀行券自体についても認識を深めてもらう狙いがあります。「お金」が信用というシステムの上に成り立っていることが窺えますね。※大きさは今までのお札(平成16年発行)と変わりありません。大きさが変わると、ATMなどの現金取扱機器の対応に多くの時間や費用を要することが考えられるため、関係者の負担をできるだけ抑えるために今までのお札と同じ大きさとなっています。なぜ変わるのでしょうか?また、絵柄以外に何が変わるのでしょうか?お札を新しくする目的は、偽造対策の強化とユニバーサルデザインの向上です。偽造防止の技術として、まず、「高精細すき入れ」が採用されています。「すき入れ」は「お札を光にかざすと肖像などが浮かび上がる技術です。「すかし」ともいわれます。よく子どもの頃、真ん中の楕円を光にすかして見てみましたよね。今までのお札のすき入れは肖像のみですが、新しいお札では肖像の背景に小さな菱形の模様が連続的に入っています。この菱形の模様は高精細すき入れといいとても細かい線で構成しているため偽造をより困難なものにします。
もうひとつは、3Dホログラムの採用。「ホログラム」は今までの一万円札と五千円札にも採用されており、金属光沢があり、角度を変えることで違った模様が見える技術です。コピー機やプリンターなどでお札を印刷しても、このホログラムの特性が失われるため、偽造防止に有効です。新しいお札では、立体的な肖像が左右に回転するデザインの「3Dホログラム」を採用。この技術が導入されたお札は、世界初ということです。そして、新しいお札では、年齢や国籍、障害の有無にかかわらず、誰もが使いやすいようにユニバーサルデザインが更に工夫されています。まず、「識別マーク」。指で触ってお札の違いを識別できるよう、インキを高く盛り上げる特殊な印刷方法によりお札の表面にざらつきがあります。今まではお札の種類ごとに異なる形をしていましたが、新しいお札では、11本の斜線に統一しました。その場所が種類によって変わります。一万円札:識別マークがお札の左右の中央にあります。五千円札:上下の中央付近にあります。千円札:右上と左下の対角上にあります。額面の「10000」や「5000」といった数字が、表面で、今までのお札と比べて2倍から3倍、裏面では5倍ほど大きくなりました。
ほか、すき入れの位置やホログラムの形状の違いで、触るだけでも区別できるようになっているそうです。さらに、お札を製造する国立印刷局では、目の不自由なかたのために、スマートフォンアプリのお札識別アプリ「言いう吉きちくん」を無料配信しています。アプリを起動してカメラにお札をかざすと、お札の種類を識別し、音声と文字で教えてくれます。これは元々あるアプリですが、新紙幣にも対応できるそうです。ただし、iPhone専用で、お札の真偽判別機能はないとのこと。私たちの生活にどのような変化があるのか?変わったばかりで、銀行のATMや鉄道の券売機、飲料の自動販売機では使えるのでしょうか?業界団体によりますと、新紙幣の発行までに、銀行のATMや鉄道の券売機はシステム改修がおおむね終了する見通しだとしています。
ただ、飲料の自動販売機や一部のバスなどでは更新が追いつかず、新紙幣が使えないケースが出る可能性があるとのことです。券売機を使用する飲食店などは交換の費用などで負担がでてしまっているようです。また、一部の事業者では、今回の設備投資をきっかけに、紙幣の取り扱いをやめてキャッシュレスのみの対応に切り替える動きも出ています。いつから手に入るの?では、私たちの手元にいつ手に入るの?ということについて・・・きょうから発行ですが、日本銀行から各金融機関に渡されるのがきょうから。銀行が受け取って作業をして窓口やATMに出回るようになります。番組でも各所に問い合わせたのですが、東京近郊だと、あす4日からの両替としている金融機関が多く、早くてもきょう午後からになるのでは、ということでした。ただ、それぞれの人物に関係がある土地の銀行では、今日中の両替ができるようになるようです。
例)埼玉りそな銀行は、渋沢栄一の出身の埼玉であり、前身となる黒須銀行の顧問を務めていた、ということで、当日に両替できる支店も多いようです。
↑番組の放送時間に新紙幣入手は間に合わず…写真はこれまでの紙幣です…↑
注意すること
まず、これまで使っていたお札は今後も使えます!これとても大事!野口英世よりも古い夏目漱石が描かれている千円札や、さらに古い聖徳太子が描かれた一万円札でも額面のまま使用できます。
これに関しては「詐欺」にも注意です!SNSなどでは、「今の紙幣が使えなくなる」などといった偽情報が広がっています。「タンス預金を半強制的にあぶりだされ国に管理される」とか、「預金が封鎖される」など偽情報です!「その新紙幣は偽札だ」と言われ、交換を求められた。金融機関の職員を装った者から「新紙幣と交換する」と言われた。これ全部詐欺です!気をつけて下さい!
財務省によりますと、新紙幣発行の目的は、偽造対策の強化と誰でも利用しやすいユニバーサルデザインの導入であり、財務省や国民生活センターも、詐欺への注意喚起を行っています。
不審に思ったら、すぐに消費生活センター等に相談しましょう。消費者ホットライン「188番(いやや!)」最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等につながります。警察相談専用電話「#(シャープ)9110」最寄りの警察の相談窓口につながります。
きょう7/3から日本銀行券の新紙幣が発行されます。つまり、新しいデザインのお札が出回るようになります。新しいお札の肖像の人物についてだいぶ前に報道されましたが、みなさん、新しい紙幣の人物、3人すべてわかりますか?
新紙幣発行!私たちの生活で変わること・気をつけることは?の画像はこちら >>
新しい一万円札には「渋沢栄一」、五千円札には「津田梅子」、千円札には「北里柴三郎」を採用しています。
渋沢栄一現在の王子製紙やサッポロビールなどにつながる企業の設立にも関わり、生涯で設立や育成に関わった企業は、およそ500にも上ると言われる実業家。「近代日本経済の父」や「日本資本主義の父」と呼ばれています。

津田梅子江戸時代末期に生まれ、明治4年に女性初の留学生の1人として6歳で岩倉使節団とともに日本をたち、アメリカへと渡りました。11年間、アメリカで教育を受け、1900年・明治33年に35歳で女子英学塾・いまの津田塾大学を創立。日本の女性教育の先駆者と言われています。
北里柴三郎世界で初めて破傷風菌の純粋培養に成功し、その治療法を確立。明治から大正にかけて伝染病の予防などに多大な功績を上げた世界的な細菌学者。私立北里研究所を創立し、「近代医学の父」とも呼ばれます。ちなみに裏面も変わります。日本を代表する歴史と伝統、美しい自然、文化などを採用されていて・・・一万円札赤レンガ駅舎として親しまれてきた歴史的建造物である「東京駅丸の内駅舎」
五千円札古事記や万葉集にも登場し、日本では古くから広く親しまれている「フジ(藤)」の花
千円札江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の代表作である「富嶽ふがく三十六景・神奈川沖浪裏」新しいお札は、およそ20年ごとに発行されています。2004年の発行では、五千円札の肖像は「新渡戸稲造」から「樋口一葉」へ、千円札は「夏目漱石」から「野口英世」へ変更されました。一万円札の肖像は、40年間変わらず「福沢諭吉」が採用されてきました。
※2000年には二千円札も登場しています。二千円札の表面は、他のお札のように肖像ではなく、同年に九州・沖縄サミットが開催されることになっていたことから、沖縄の建造物である守礼門が採用されています。福澤諭吉の前の1万円は誰かご存じですか?答えは・・・聖徳太子です。1958年に初の一万円札として発行されました。そして、福澤諭吉が1984年から発行されました。
お札に人物の肖像を使うのはなぜでしょうか?大きな理由としては、2つ挙げることができます。▼第1は偽造防止のため。私たちは人の顔を見分けることに慣れているため、銀行券の肖像がほんの少しでもずれたりぼやけたりしていると違和感を持ち、偽造防止に繋がります。
第2は人々に親近感を持ってもらうため。その国で良く知られている政治家、文化人、有名人などを描き、その人物の業績などを再認識して親近感を持ってもらうとともに、銀行券自体についても認識を深めてもらう狙いがあります。「お金」が信用というシステムの上に成り立っていることが窺えますね。※大きさは今までのお札(平成16年発行)と変わりありません。大きさが変わると、ATMなどの現金取扱機器の対応に多くの時間や費用を要することが考えられるため、関係者の負担をできるだけ抑えるために今までのお札と同じ大きさとなっています。なぜ変わるのでしょうか?また、絵柄以外に何が変わるのでしょうか?お札を新しくする目的は、偽造対策の強化とユニバーサルデザインの向上です。偽造防止の技術として、まず、「高精細すき入れ」が採用されています。「すき入れ」は「お札を光にかざすと肖像などが浮かび上がる技術です。「すかし」ともいわれます。よく子どもの頃、真ん中の楕円を光にすかして見てみましたよね。今までのお札のすき入れは肖像のみですが、新しいお札では肖像の背景に小さな菱形の模様が連続的に入っています。この菱形の模様は高精細すき入れといいとても細かい線で構成しているため偽造をより困難なものにします。
もうひとつは、3Dホログラムの採用。「ホログラム」は今までの一万円札と五千円札にも採用されており、金属光沢があり、角度を変えることで違った模様が見える技術です。コピー機やプリンターなどでお札を印刷しても、このホログラムの特性が失われるため、偽造防止に有効です。新しいお札では、立体的な肖像が左右に回転するデザインの「3Dホログラム」を採用。この技術が導入されたお札は、世界初ということです。そして、新しいお札では、年齢や国籍、障害の有無にかかわらず、誰もが使いやすいようにユニバーサルデザインが更に工夫されています。まず、「識別マーク」。指で触ってお札の違いを識別できるよう、インキを高く盛り上げる特殊な印刷方法によりお札の表面にざらつきがあります。今まではお札の種類ごとに異なる形をしていましたが、新しいお札では、11本の斜線に統一しました。その場所が種類によって変わります。一万円札:識別マークがお札の左右の中央にあります。五千円札:上下の中央付近にあります。千円札:右上と左下の対角上にあります。額面の「10000」や「5000」といった数字が、表面で、今までのお札と比べて2倍から3倍、裏面では5倍ほど大きくなりました。
ほか、すき入れの位置やホログラムの形状の違いで、触るだけでも区別できるようになっているそうです。さらに、お札を製造する国立印刷局では、目の不自由なかたのために、スマートフォンアプリのお札識別アプリ「言いう吉きちくん」を無料配信しています。アプリを起動してカメラにお札をかざすと、お札の種類を識別し、音声と文字で教えてくれます。これは元々あるアプリですが、新紙幣にも対応できるそうです。ただし、iPhone専用で、お札の真偽判別機能はないとのこと。私たちの生活にどのような変化があるのか?変わったばかりで、銀行のATMや鉄道の券売機、飲料の自動販売機では使えるのでしょうか?業界団体によりますと、新紙幣の発行までに、銀行のATMや鉄道の券売機はシステム改修がおおむね終了する見通しだとしています。
ただ、飲料の自動販売機や一部のバスなどでは更新が追いつかず、新紙幣が使えないケースが出る可能性があるとのことです。券売機を使用する飲食店などは交換の費用などで負担がでてしまっているようです。また、一部の事業者では、今回の設備投資をきっかけに、紙幣の取り扱いをやめてキャッシュレスのみの対応に切り替える動きも出ています。いつから手に入るの?では、私たちの手元にいつ手に入るの?ということについて・・・きょうから発行ですが、日本銀行から各金融機関に渡されるのがきょうから。銀行が受け取って作業をして窓口やATMに出回るようになります。番組でも各所に問い合わせたのですが、東京近郊だと、あす4日からの両替としている金融機関が多く、早くてもきょう午後からになるのでは、ということでした。ただ、それぞれの人物に関係がある土地の銀行では、今日中の両替ができるようになるようです。
例)埼玉りそな銀行は、渋沢栄一の出身の埼玉であり、前身となる黒須銀行の顧問を務めていた、ということで、当日に両替できる支店も多いようです。

↑番組の放送時間に新紙幣入手は間に合わず…写真はこれまでの紙幣です…↑
注意すること
まず、これまで使っていたお札は今後も使えます!これとても大事!野口英世よりも古い夏目漱石が描かれている千円札や、さらに古い聖徳太子が描かれた一万円札でも額面のまま使用できます。
これに関しては「詐欺」にも注意です!SNSなどでは、「今の紙幣が使えなくなる」などといった偽情報が広がっています。「タンス預金を半強制的にあぶりだされ国に管理される」とか、「預金が封鎖される」など偽情報です!「その新紙幣は偽札だ」と言われ、交換を求められた。金融機関の職員を装った者から「新紙幣と交換する」と言われた。これ全部詐欺です!気をつけて下さい!
財務省によりますと、新紙幣発行の目的は、偽造対策の強化と誰でも利用しやすいユニバーサルデザインの導入であり、財務省や国民生活センターも、詐欺への注意喚起を行っています。
不審に思ったら、すぐに消費生活センター等に相談しましょう。消費者ホットライン「188番(いやや!)」最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等につながります。警察相談専用電話「#(シャープ)9110」最寄りの警察の相談窓口につながります。

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