ウクライナがWikipedia閲覧数ランキングを発表!「ミサイル」「階級」より検索多かった意外なものって?

ウクライナ国防省の公式メディアである「アーミーインフォーム」は2024年7月5日、2024年上半期で最も人気のあるWikipediaの軍事関連記事ランキングを発表。ロシアの攻撃を受けている当事国ならではの事情が反映されたランキングとなりました。
ウクライナ国防省の公式メディアである「アーミーインフォーム」は2024年7月5日、2024年上半期で最も人気のあるWikipediaの軍事関連記事ランキングを発表しました。
ウクライナがWikipedia閲覧数ランキングを発表!「ミサ…の画像はこちら >>極超音速ミサイル「キンジャール」を搭載したロシア空軍のMiG-31戦闘機(画像:ロシア国防省)。
その結果によると、2024年2月8日からウクライナ軍総司令官を務めているオレクサンドル・シルスキー大将に関する記事の閲覧が92万7236と多かったそうで、2022年と2023年に圧倒的な閲覧数を誇っていた「ロシアのウクライナ侵攻(2022年から)」の項目を初めて抜いた模様です。 シルスキー大将は人物閲覧ランキングでも1位で、前任者で国民に人気の高かったヴァレリー・ザルジニー大将がそれに続いています。ゼレンスキー大統領は新旧総司令官の次の3位に位置しています。
またトピックのランキングで「ロシアのウクライナ侵攻」に次いで「ウクライナの軍人階級」が2位、「軍人階級」が3位なのも注目点です。2022年2月に戦闘が始まって以降、国民の多くが兵役についているため妥当といえますが、入隊していなくともニュースなどで頻繁に人名と共に階級が記されるので、気になる人も多いようです。
しかもウクライナ軍は2022年にロシアが侵攻してきて以降、NATO(北大西洋条約機構)規格に合わせた階級と呼称に変更しており、その辺りの混乱もあってか、Wikipediaだけではなくウクライナ国防省も「アーミーインフォーム」ほかオフィシャルサイトなどで、階級の序列などを解説しています。
注目は兵器関連の検索数で、1位は2024年上半期に2機の撃墜が発表されたロシアの空中警戒管制機A-50で、2位にはロシア製の艦艇発射型極超音速ミサイルである「ツィルコン」が続きました。同ミサイルは1月にウクライナへ向けて初の実戦投入が行われており、以降数度にわたる使用が確認されるなど大きな脅威となっています。閲覧結果の順位はその警戒度の高さを反映していると言えるでしょう。
ただ、「迎撃不可能」とロシア側は喧伝(けんでん)していましたが、アメリカやドイツから供与を受けた「パトリオット」地対空ミサイルシステムによる撃墜が確認されています。なお、その「パトリオット」が3位にランクインしていました。
ほかにも、同じ極超音速ミサイルで空中発射型の「キンジャール」が5位に、Kh-59空対地/対艦ミサイルが6位に、Kh-22対艦ミサイルが8位、「イスカンデル」短距離弾道ミサイルが9位に入るなど、トップ10にミサイルや迎撃ミサイルが多く名を連ねていました。
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艦艇から発射される極超音速ミサイル「ツィルコン」(画像:ロシア国防省)。
ロシアによるミサイル攻撃で、ウクライナの国民やインフラは大きな危機にさらされており、今回の結果はそうした脅威を反映する現地ならではの内容だと言えそうです。ちなみに、供与が間近といわれているF-16「ファイティングファルコン」戦闘機の閲覧数は7位でした。

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