全国高校野球選手権で、県立銚子商業高校(銚子市)の甲子園優勝から50周年を記念したイベントが6日、市内で開かれた。2年生で4番だった篠塚和典さん(元巨人)やエースの土屋正勝さん(元中日・ロッテ)ら優勝メンバー8人がトークショーを行い、甲子園での激戦や、厳しい練習の思い出を紹介。「銚商ファン」ら約250人が詰めかけ、懐かしそうに聞き入った。
銚商は1974年の夏の甲子園で初優勝。決勝は「黒潮打線」が六回の猛攻で一挙6点を奪い、防府商(山口)に7-0で完封勝ちした。イベントは銚子の野球文化を後世に伝え野球の普及拡大を図ろうと、実行委員会(木樽正明実行委員長)が開いた。
試合映像や写真で振り返りつつ、仲間同士の和やかなやり取りで進行。当時プロ入りを目指していた篠塚さんは全国優勝について、後のドラフト指名につながったことも踏まえ「人生を変えてくれた優勝だと思う」と先輩への感謝も込めた。
主将だった宮内英雄さんは「決勝が終わり『やっと高校野球が終わったね』と話したのを覚えている。つらい練習の繰り返しで、やり遂げたという安心感があった」と回想。大会では選手宣誓を行い、最後に優勝旗を受け取ったことに「こんな幸せな男はいない。優勝旗の重みは今も忘れない」と実感を込めた。