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淡いミントグリーンの流麗な2ドアクーペボディの先端に、カタカナで書かれた「ヒノ」のエンブレムを装着したこのクルマ。日野自動車といえば商用車のイメージですが、このクルマの正体は?
ヒント:ベース車は「コンテッサ900」
現在の日野自動車といえばトラックやバスなどの商用車メーカーとして有名ですが、昔はこんなスタイリッシュなクルマを作ったこともありました。このクルマは、ベース車に惚れ込んだイタリアのカーデザイナー、ジョヴァンニ・ミケロッティがデザインしたクルマです。ベース車は「コンテッサ900」という名の4ドアセダンでした。
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○【答え】日野自動車「コンテッサ900スプリント」
1961年に登場した日野の4ドアセダン「コンテッサ900」の小柄なボディとスポーティーな性格に注目したイタリアのカーデザイナー、ジョヴァンニ・ミケロッティが、それをベースにスポーツ車を作ろうと日野に申し入れ、1962年に製作されたのがコンテッサ900スプリントでした。エンジンと足回りは日野が提供し、イタリアンデザインのミケロッティらしい流麗な2ドアクーペボディを換装したこのクルマは、世界各地で開催された国際モーターショーや第10回全日本自動車ショーで展示され、いずれの地でも大注目を浴びたそうです。
全長3,830mm、全幅1,470mm、全高1,200mm、車重650kgという軽量コンパクトなボディのリアに搭載するのは、45PSを発生する893ccの直列4気筒OHVエンジン。最高速度は140km/hとされていました。
こんな美しいデザインのクルマなら現代でも十分通用すると思いますが、今はミニバンやSUVばかりがもてはやされているので、ちょっと肩身が狭いかもしれませんね。
それでは、次回をお楽しみに!
原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら