ロシア軍ドローン対策「大戦中のようなプロペラ機」が最適だった!? 旧式練習機が迎撃に飛んだ証拠が公開される

低速での安定性が大事!
ウクライナの防衛系メディアである「ミリタヌイ」は2024年6月8日、ロシア軍のドローンが捉えた、迎撃に現れたウクライナ軍のYak-52の映像を公開しました。
ロシア軍ドローン対策「大戦中のようなプロペラ機」が最適だった…の画像はこちら >>イベントで飛ぶYak-52(画像:Konflikty pl )。
この映像は、ウクライナ戦場の様子を伝えているテレグラムチャンネルのひとつである「ティスク」で投稿されたものとのことです。Yak-52は、ロシアの偵察ドローンのひとつである「ザラ」を撃墜するために飛行していたようです。
なお、Yak-52は旧ソ連のヤコヴレフ設計局(現イルクート)により設計され、1979年から生産が開始された練習機です。タンデム複座の機体であり、2024年現在、プロペラを持つ航空機で主流であるターボプロップエンジンではなく、第二次世界大戦での軍用機に搭載されていたようなレシプロエンジンであることが大きな特徴です。
これまでも同機をドローン迎撃用に使った映像はありましたが、空から撮られた映像が公開されたのは今回が初となります。パイロットの顔が分かるほど接近して撮られたこの映像で、Yak-52の機体にはウクライナ空軍では一般的なデジタルパターン迷彩が施されており、同機を頻繁に使っている可能性が高いことがうかがえます。
Yak-52は、失速速度が100~140km/hと低いことから、ドローンに接近した後、後部座席の副操縦士がライフル(自動小銃)で射撃するという極めて原始的な方法で撃墜しています。しかし、ジェット戦闘機が迎撃したり、対空ミサイルを撃つよりはかなり費用対効果の高い戦法であるということで注目されています。

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