「腐ったリンゴは捨てないと、組織全体が腐る」宝塚転落死問題で株主怒り 阪急阪神HD大荒れ株主総会

宝塚歌劇団を運営する阪急電鉄の親会社・阪急阪神ホールディングス(HD)の定時株主総会が14日、大阪市内で開かれ、株主2035人が参加した。
昨年9月に宙組娘役・Aさん(享年25)が転落死して以来初の株主総会。議長を務めたHDの実質的トップ・角和夫会長は冒頭、「多くの皆様にご心配をおかけしておりますことを心よりおわび申し上げます」と、公の場で初めて謝罪した。
Aさんの転落死を巡っては、一因とみられる上級生によるパワーハラスメントなどが社会問題に発展。HDの嶋田泰夫社長は「『新しい宝塚歌劇団に生まれ変わった』と認めていただけるよう全力で改革を」と頭を下げたが、株主は今月20日に公演を再開する宙組問題を厳しく追及する質問が相次いだ。
歌劇団の本拠地の兵庫・宝塚市在住の男性は「経営陣のまずい対応で未解決のまま。株価も低迷している」と怒り心頭。Aさんにパワハラをしたとされる上級生の芸名・本名を挙げ「なぜ懲戒解雇しないのか。腐ったリンゴは捨てないと、組織全体が腐る。この場に呼んでいただきたい」と声を荒らげた。回答担当者の「厳しい指導、叱責(しっせき)がハラスメントに当たると気づきもしない環境を作ったのは、劇団の責任」との説明には、ブーイングも出た。
角会長は複数の株主から引責辞任を求められ「私も75歳。去就については自覚している。近々、辞退するが、来年まではこのままの体制でいく」と、進退にも言及した。

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