年齢制限があるコンテンツの中には「なぜこの作品に制限を設けるのか?」と、疑問に感じられるケースも少なくない。
現在X上では、どう見ても健全なスポーツゲームに設けられた「18禁」表記に、驚きの声が上がっているのだ。
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今回注目したいのは、Xユーザー・神取太郎@Retro Gamesさんが投稿した1件のポスト。
笑い泣きの絵文字を使用しつつ「ジーコサッカー3(笑)」と綴った投稿には、スーパーファミコンソフト『ジーコサッカー』を販売する中古ショップ店頭の写真が添えられている。同ソフトは9,800円と割高だが、真に注目すべきは値札に書かれた注意書き。
一見普通の中古ゲーム、値札の注意書きにギョッとしたが… 「見…の画像はこちら >>
…なんと、こちらには「18歳未満の方には販売しません」と、目を疑う文言が記されていたのだ。
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サッカー日本代表監督も務めたジーコ氏の、Jリーグチーム・鹿島アントラーズ選手時代の写真を使用したソフトカートリッジからは「健全なサッカーゲーム」という印象を受ける。さらに言うと、ソフト本体のタイトルにはナンバリングが確認できない。
それ故に「なぜ18禁に…?」「数字の3はどこから来た…?」などの戸惑いを覚えた人物も少なくないと思うが、何かを察したXユーザーからは「これ見つけたら即買いですね」「3…? あっ…!」「これが噂の…?」「通常だと格安販売なのですが、ある条件を満たすとこの価格になります」といった意味深な声が寄せられていた。
じつはこちらの『ジーコサッカー』には、「ジーコサッカー3」として販売しなければならない深刻な理由が存在するのだ…。
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ジーコサッカー3笑 pic.twitter.com/JwzP12cSOS
神取太郎@Retro Games (@kandori_retro) June 7, 2024
ポスト投稿主・神取太郎さんは2年ほど前からレトロゲームのコレクションを開始し、ファミコンソフト全1,053本をコンプリートする片手間で、ニンテンドー64のソフトまでもコンプリートした猛者。現在はスーパーファミコンの「箱付きソフト」のコレクションを始め、800本以上を収集しているそう。
そんな「レトロゲームガチ勢」の神取太郎さんがある日、関東のリサイクルショップ「桃太郎王国」某店舗を訪れたところ、ショーケース内に件のソフトを発見。
当時の心境について、神取太郎さんは「一発で例の書き換えソフトだと分かりました(笑)」「説明文を読むと、ジーコサッカー『3』が何を指すのかも分かりますし、18歳未満は販売できないなど、お店側の遊び心が伝わってきました」と、笑顔で振り返っていた。
そう、こちらの「ジーコサッカー3」は中身が「アダルトなソフト」である可能性が高いのだ。
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同ソフトの詳細について、桃太郎王国を運営する「株式会社エイムアントレー」に取材を打診したが、残念ながら同社からは取材を拒否されてしまった。
そこで今回は、以前別件にて「株式会社ハードオフコーポレーション」より得られた、同ソフトの詳細について紹介していきたい。
昨年11月、X上ではパッケージに「中身起動チェックしましたがジーコサッカーです」と記された、意味深な中古『ジーコサッカー』の様子が話題に。価格は880円で、今回話題となっている「ジーコサッカー3」の10分の1にも満たない。
『ジーコサッカー』にわざわざ「ジーコサッカーです」と記した経緯について、ハードオフ担当者は「同ソフトはサッカーゲームとして発売されたゲームソフトですが、当時、一部商品の中身が別のゲームに書き換えられた上で再流通する、という事案がありました」「その内容がインターネット上で話題になったこともあり、当社社員もそれを踏まえ、商品についての補足事項を記入しておりました」と説明している。
そのため、今回話題となった「ジーコサッカー3」は、「中身はタイトルに3が付く別のゲーム」の隠語である可能性が非常に高いのだ。人(ゲーム)は見かけによらぬもの…ということを、肝に銘じておきたい。
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秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。