世界最大級の推力を発揮可能な戦闘機用エンジン。
IHIは2024年5月、F-35戦闘機に搭載されるF135ターボファンエンジンの構成部品のグローバル向け量産初品を相馬工場(福島県相馬市)で製造し、米国のプラット・アンド・ホイットニー社に初出荷したと発表しました。
世界で売れるステルス戦闘機の「最強エンジン」に日本製部品!I…の画像はこちら >>F-35「ライトニングII」(画像:アメリカ空軍)。
F-35戦闘機は、ステルス機能を有する第5世代機で、世界18か国が調達を予定しています。その「心臓」となるF135ターボファンエンジンは、世界最大級の推力を発揮可能な戦闘機用エンジンです。 IHIはこれまで、航空自衛隊向けにF135の新製エンジン納入と部品製造を行ってきましたが、新たにグローバル向けエンジン部品製造事業にも参画すべく、準備を進めてきたといいます。
今回納入した部品は、「第1段ファン一体型ローター」と呼ばれるエンジン部品です。最先端の接合技術が使用されており、製造能力を持つ企業はプラット・アンド・ホイットニーとIHIのみとのこと。ブレードとディスク部を接合して一体化することで、従来製品より精度向上と軽量化が図られています。 IHIは2023年6月から、瑞穂工場をF135エンジンのグローバル整備拠点(リージョナル・デポ)として整備事業を開始しており、エンジン部品輸出事業はこれに続くグローバル事業となります。