5年ぶりホタル観賞会 コロナ、大雨越え準備着々 人気イベント、長南で7~9日

長南町山内地区ホタルの里で7~9日、5年ぶりにホタル観賞会が開催される。主催する町生態系保全推進協議会のメンバーらが4日、会場の看板設置や草刈り作業など来場者を迎える準備を進めた。新型コロナ禍で中止が続き、昨年9月の大雨で今年の開催も危ぶまれたが、協議会は「少しでも感動してほしい」とホタルが舞う環境を整えている。
山内地区は市原市との境に近い山間部にあり、埴生川の上流周辺にホタルが生息している。地元農家らでつくる同協議会は、土地改良事業が行われた際、生物に優しい環境を整備しようと、自然に近い水辺を再現することに協力。年2回、小川の清掃と周辺の草刈りをしてホタルを保護している。
毎年6月に開く観賞会は、町内外から多くの親子連れらが訪れる人気イベント。町によると、2019年の前回は、3日間で約3千人の集客があった。
協議会の竹林定夫会長によると、昨年9月の大雨では、ホタルの生育に必要な砂が流されるなど小川が被災。「今年の観賞会ができるか心配したが、川の状態は少しずつ戻ってきた。何とか(ホタルが)出てきて安心した」と竹林会長は説明する。
22回目の観賞会に向け、4日は協議会のメンバーや町職員ら約30人が集まって作業。寒いとホタルが舞わないため、小川近くの草を刈り残して温度を保つなど、「できるだけホタルが出やすい整備をして開催しよう」と準備を進めた。
会場にはペットボトルで作った約200個の灯籠を並べ、地元農産物も販売。各日先着100人に地元産米をプレゼントする。
竹林会長は「ホタルを見るのと同時に周りの環境も堪能して帰ってほしい。来た人が少しでも感動してくれたら」と話した。
開催時間は午後7~9時。会場付近に駐車場はなく、町役場から送迎バスを運行する(第1便は午後7時10分発、2便は同20分発、以降は定期的に運行)。参加無料。山内地区ホタルの里写真コンテストも開催する。問い合わせは町生活環境課(電話)0475(46)3396。

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