30年で原材料激減のイシイのミートボール、一体なぜ… メーカーが明かす「引き算の美学」に感動

甘酸っぱいトマトソースが魅力的なイシイのミートボール。子供のお弁当のおかずはもちろん、パンに挟んだり、パスタに乗せるなど、あらゆる場面で活躍する。
以前、ネット上ではそんなミートボールのシンプルすぎる原材料が話題を呼んで…。
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事の発端は、4月に投稿されたあるXユーザーのポスト。内容としては、イシイのミートボールの原材料がシンプルだというもの。
商品の裏側の原材料を見ると、岩手県産鶏肉、たまねぎ、つなぎのパン粉とでん粉、調味料のみ。驚くことに、卵やうま味調味料も使用していない。

イシイのミートボールは1974年に発売。販売元である石井食品公式ホームページによれば、1997年にアミノ酸等調味料を削除して以降、2001年にチキンブイヨン、06年に脱脂粉乳、イーストフード、コショウ等、2019年に水あめを削除するなど、年々原材料が減っているのだ。

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約30年の間に原材料を減らし、必要最小限のものに絞っているミートボールはネット上で話題に。
「年々無駄を省きシンプルに、そして良い原材料へ変更しているところに企業努力を感じる」「添加物を使ってないのと国産若鶏を使ってるのはすごい」「子供が牛肉・豚肉アレルギーなので、ほんとに重宝してます」「超偏食で卵アレルギーの次女がどれだけこのイシイのミートボールに救われてるか」など、絶賛する声が多数あがっている。
なぜ、これほどシンプルな原材料にこだわるのか。石井食品に取材したところ、感動的なエピソードが明らかになったのだ…。
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原材料が減った理由に関して、石井食品の担当者は、「素材がおいしく、シンプルな原材料でおいしい商品が作れるという『引き算』の考えが根底にあります。石井食品の製造工程では、通常『家庭の台所にない』食品添加物は使用しません。これが、おいしさと安心・安全を両立する私たちの『無添加調理※』です(※石井食品の製造工程において食品添加物は使用しておりません)」と説明する。
食における“引き算の美学”と言えよう。昔ながらの保存食作りの知恵や食材の鮮度を保つ温度管理の技術など、食の安全にこだわり続ける同社のノウハウも生かしているという。

担当者からは、「商品パッケージ裏面の原材料表示には鶏肉・玉葱・パン粉・でん粉や調味料(砂糖・しょうゆ・塩・しょうがペースト・酢)と、ご家庭にある材料だけで作られていることを知っていただけると思います。ぜひ、商品の裏面もご覧になってください」というコメントが寄せられている。

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シンプルな原材料に加えて、ミートボールの形にもこだわっているようだ。担当者は、「1979年のおべんとクンシリーズにリニューアル時、お子様がひと口で食べられるかつ、お子さまが誤飲しにくい大きさを意識してこのサイズになりました。また、お子さまの好きな食べ物のオムライスのケチャップからヒントを得て、トマト風のソースに仕立てました」と話す。

商品パッケージも、2007年にアレルギー表や原材料のパッケージを追加したり、2012年に鶏肉の産地を表示するなど、買い手に分かりやすく伝えることにこだわっている。近年は、トマトソースにちょっとした変化があったようだ。
担当者からは、「2023年からイタリア産アルチェネロの有機トマトペーストを使用しており、持続可能な食への貢献活動も進めております」というコメントが得られた。
これからも、イシイのミートボールは我々の生活に寄り添う存在であり続けることだろう。

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斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。旧ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。
今期の推しは、『95』(テレビ東京系)、『Believe─君にかける橋─』(テレビ朝日系)、『イップス』(フジテレビ系)、『アンチヒーロー』(TBS系)。

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