人工干潟造成で市川市長 「政治生命懸ける」

市川市が東京湾の三番瀬で計画している人工干潟整備について、田中甲市長は28日の定例記者会見で「多数の市民が海と触れ合う場所を求めており、私は政治生命を懸けている。もし反対するなら市長選に対立候補として出て頂きたい。それぐらいの覚悟だ」と決意を表明した。計画に対し、一部の市民団体が事業見直しを求めていることを踏まえ、計画推進の意思を明確にした。
人工干潟造成計画は、塩浜三番瀬公園前面の海域に大量の砂を入れ、干潮時に「幅100メートル、奥行き50メートル」の干潟が出現するよう整備する内容。
会見で田中市長は、市内経済界から三番瀬の埋め立てを求める意見も上がっているとし「私はその立場を取らない」と否定。三番瀬埋め立てが国の公共事業として進められる可能性を指摘し、自然環境を守るには先手を打つ形で干潟を造るなど市が実績を積む必要があると主張した。「消極的な現状維持では今後の政治判断によって何が起きるか分からない」と述べた。
干潟造成に向けて、砂の流出防止のため金網に自然石を入れたかごを周囲に配置する。事業効果について問われると「やってみないと分からない」としつつも、手を加えることで「自然を守るのはマイナスにならない」とし、漁場再生の意義も強調した。
また、人工干潟予定地西側の市有地を活用し、人工波の出るプールなどを備えた「マリンパーク」の整備方針を図で説明。「スポーツの拠点と、自然環境との触れ合いを備えたエリアにしたい」と意欲を述べた。

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