新潟県は29日、魚沼市内の料理店で提供されたヒラメの刺身を食べた女性11人に食中毒の症状が出たと発表しました。調査した結果、ヒラメの残品から寄生虫クドア・セプテンプンクタータが検出されました。
食中毒の症状が出たのは、40代~70代の女性11人です。
県によりますと、5月24 日午後5時半ごろ、魚沼保健所管内の医療機関から魚沼保健所へ「5月23 日に魚沼市内の飲食店『お料理 仕出し 須藤魚屋』を利用し、胃腸炎症状を呈した患者2人を診察した。患者の申し出によると、16人で利用し、10人発症している」などと連絡がありました。
保健所が調査した結果、5月23 日に同飲食店が提供した食事を食べた6グループ27人のうち、調査を行うことができた5グループ26人中、2グループ11人が午後11時ごろから下痢、吐き気、おう吐等の症状を呈していたことが判明しました。
また、同飲食店が刺身として提供したヒラメの残品及び患者2人の便から食中毒の原因となる寄生虫クドア・セプテンプンクタータが検出されました。保健所は、患者全員が同飲食店で提供されたヒラメの刺身を食べていること、ヒラメの残品及び患者便からクドア・セプテンプンクタータが検出されたこと、医師から食中毒の届出があったことから、同飲食店が提供したヒラメの刺身を原因とする食中毒と断定しました。
なお、患者は全員快方に向かっているということです。
店は5月24日夕方から29日まで営業を自粛。県は、食中毒予防について、調理従事者への周知徹底を指示するなど行政指導を行っています。
また、食中毒予防として、マイナス40℃以下で4時間以上冷凍するか、75℃で5分間以上加熱するよう呼びかけています。
画像は寄生虫クドア・セプテンプンクタータ(県保険環境科学研究所撮影)