先日開かれた政府の経済財政諮問会議で、議員から「高齢者の定義を現在の65歳から70歳に引き上げることを検討すべき」という提言が出ました。この提言に街では様々な反応が聞かれました。
【岸田首相】
「誰もが活躍できるウェルビーイング(身も心も満たされた状態)の高い社会を実現していかなければならない」
岸田首相のこうした挨拶で始まった政府の経済財政諮問会議。
生涯にわたる活躍などについて議論する中で議員が提言したのは、現在65歳である“高齢者の定義”を70歳に引き上げるというもの。
健康寿命が延びていることを背景にした提言ですが…。
【松村道子キャスター】
「高齢者の定義の5歳引き上げ。街行く人はどんな印象を持っているでしょうか?」
【40代男性(会社員)】
「これだけ平均余命も伸びて、高齢者といっても元気に活動されているのを見ると、実態に合わせた形で上げるのは検討の余地があると思う」
【40代男性(自営業)】
「自立すること自体は、国にとっても本人にとってもメリットはたくさんあると思うので、僕自身もそういうふうになっていたいと思う」
【67歳女性(65歳で定年退職)】
「私としてみれば、65歳くらいは結構疲れてくるというか。体が元気だったら働いてもいいと思う」
【30代女性】
「70歳まで働く人は、いま30代の私たちがその年齢になる頃には、いまよりも割合としては当然増えていると思うが、国に強制されるものではないので、自分の体調や人生に合わせて選択できるようにしていくのがあつれきが少ないのかなと思う」
中には、高齢者の定義の引き上げが年金支給年齢の引き上げにつながると警戒する人も。
【71歳男性】
「年金を出し渋って(定義を)70歳というのは違うと思う」
【61歳男性(会社員)】
「60歳で定年延長になったとしても給料が下がったりするし、そのあたりは色んな制度の改革も必要。その前提の中で定義を改めるならあってもいいと思う」
“高齢者の年齢引き上げ”には、年金・給与・働く上での健康など、議論すべき項目が多くありそうです。