テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は15日、ドジャース・大谷翔平投手の元通訳で、大谷の口座から約1700万ドル(約26億4400万円)を盗んだとする銀行詐欺などの罪を認め、司法取引に応じた水原一平被告(39)が14日(日本時間15日)、形式上の罪状認否のため黒のスーツに白いシャツを着てカリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に出廷したことを速報した。
罪状認否はたった約5分で終了。すでに司法取引に応じて罪を認めているが、この日は治安判事の下で行われ、法定刑の上限が禁錮1年以上の「重罪」について、治安判事には有罪答弁を取り扱う権限がないため、水原被告は有罪答弁を避けて、形式上の無罪を主張。法廷の中でも「ノット・ギルティー(Not Guilty)」と口にした。
形式上の罪状認否終了後は、連邦地裁前に集まった日米メディアの前に姿を見せて囲まれた水原被告だったが、問いかけに応じることなく無言を貫いて車に乗り込んでいった。
番組では、水原被告の出廷と退廷時の姿を放送した。出廷時に日本人記者から「水原さん一言お願いします」と質問されたが無言。米国人記者が英語で「全般的にこの事件に対してどう感じていますか?」「ドジャースに対して言いたいことは?」「翔平とは連絡を取りましたか?」「最後に話したのはいつですか?」と矢継ぎ早に質問されたが応答はなし。さらに英語で「一平、本を書くんですか?みんな何が起きたのか知りたがっています」と聞かれたが返すことはなかった。
退廷時には日本人記者が「カメラの前、止まりましょう」と促したが止まることはなく「コメントないんですか?大谷選手に。本当にないんですか?今」などと問いかけ「大谷選手は本当に水原さんのことを信頼していたと思うんですが、その信頼を裏切ったことについて一言お願いします」と質問したが応じなかった。また米国人記者から「一平、何かしら声明を出すべきだ。何かしら言うべきだよ」「一平、友達の大谷翔平にしたことを申し訳なく思ってる?」と聞かれたが歩みを止めることなく返すことはなかった。
地裁前からロサンゼルス支局長の力石大輔記者が生中継でリポートした。スタジオで司会の羽鳥慎一アナウンサーは「力石さんもいろいろと聞いていましたけれどもノーコメントでしたね?」と質問した。力石記者は「おそらくメディアに対して今、話したくないというか、何かスッキリしないものがあるんじゃないか?とすら思うような対応だった」とし、今回の取材で「途中で私も周りの記者も質問して答えを求めるような質問じゃなくて人間同士で対話しようよという感じで温度感としてなっていったんです」と振り返った。
さらに有罪答弁がまとまっているにも関わらず無言だったことに「なんで人として何も答えないんだ。しかも信頼している人を裏切っているのになんで答えないんだっていう人間同士で会話しようという空気感になったのに、それすらも無視したたまま(車に)乗り込んで帰って行ったという形なので、本当の真実は別のところにあるんじゃないか?と、ないと思いますが、思ってしまうような態度だった」と伝えていた。
地元メディアも無言だったことに疑問視していることもリポートした。