5月末に開かれる新潟水俣病の式典に出席しない意向を示していた伊藤環境大臣が13日、式典とは別に新潟を訪問し、被害者団体などと懇談する意向を示しました。
熊本県での水俣病の被害者団体と伊藤信太郎環境大臣の懇談の場で被害者の発言が遮断されたことが問題となる中、13日に開かれた衆議院・決算行政監視委員会。
【立憲民主党 野間健 衆院議員】
「なぜ、大臣は直接行かれないんですか?どこに新潟と熊本の違いがあるんですか?なぜその差をつけるんですか?」
新潟と熊本の違いとは一体なんなのか…実は毎年5月1日に熊本で開かれる水俣病犠牲者慰霊式には新型コロナ禍を除き、毎年、環境大臣が出席。
一方、新潟には公式確認から50年の節目の年2015年に訪れて以降、大臣は訪れていません。
さらに、この2015年の訪問の際には…
被害者団体:「5分過ぎたからといって打ち切るのはおかしいよ」
事務局:「次の予定がございますので、そこは了承・ご理解を」
被害者団体:「きょうの返事は、この問題を解決しようという気はさらさら見えない」
ただでさえ少ない懇談の場で被害者団体の発言が事務局側にさえぎられる場面も。
【新潟水俣病阿賀野患者会 曽我浩 会長代行】
「新潟が低く見られている気がして非常に不満である。新潟では意見を述べる場がない」
今回、新潟の被害者団体などが式典への大臣の出席を求めましたが、すでに欠席の意向を示している伊藤大臣。その理由を問われると…
【伊藤信太郎 環境相】
「この日はまだ(国会)会期中。ですが、そこも含めてこの日に限らず、私が新潟の皆さんのお声を聞く機会を事務方にすでに指示して探らせているところ」
式典とは別に懇談の場を設ける意向を表明。
今後どのような形の懇談の場を設置すればいいのか、被害者団体などの意見を踏まえ検討する方針です。