右折待ちで「お先にどうぞ」 大型が譲ってくれるワケ 単なる優しさだけにあらず

狭い道で右折待ちしていると、対向の大型車が譲ってくれました。思わず「優しいな」と感じてしまう場面ですが、単なる優しさだけで譲ってくれているわけではなさそうです。
交差点で右折待ちしている時、対向から直進してきたバスやトラックなどの大型車が停車し、譲ってくれることがあります。一般的には直進車が優先なので、大型車はそのまま直進してもよいはず。なぜ、わざわざ譲ってくれるのでしょうか。
右折待ちで「お先にどうぞ」 大型が譲ってくれるワケ 単なる優…の画像はこちら >>狭い交差点に差し掛かるバス。写真はイメージ(乗りものニュース編集部撮影)。
都内でバスを運行する事業者に聞くと、特に右折車を譲るよう指導しているわけではないとの回答がありました。ただし、「譲った方が“直進しやすい”ケースはある」とも。
前出の例で大型車が譲ってくれたのは、右折レーンのない狭い道路でした。クルマが右折しようとする時は、あらかじめできるだけ道路の中央に寄る必要がありますが、狭い道だとかえって対向の大型車は通れないことも。そのため「先に行かせてしまった方がスムーズ」とのことです。
さらにこれは、いわゆる「防衛運転」の一環でもあると話しました。
JAF(日本自動車連盟)は防衛運転について、「あらゆる事故を遠ざけ、自らと他者を守ることが目的」と説明しています。特定のテクニックというわけではなく、自分も他者も、事故に巻き込まないようにする心構えのようなもので、「十分な距離をとり、予測できないいかなる事態にも対処できるように準備をしておくこと」だといいます。
バスには「防衛運転」とスローガンが掲げられているケースもあり、定時運行に寄与する工夫でもあります。

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