「最近勉強や仕事に身が入らない…」「いつも以上に疲れを感じる…」このように感じることはないでしょうか?こうした症状、もしかすると“5月病”かもしれません。放っておくとうつ病などにつながる恐れもあり、注意が必要です。
【記者リポート】
「新年度の始まりから1カ月が過ぎました。街の人は最近、体や心の異変を感じていないでしょうか?」
【街の人】
「よく感じる。朝が弱くて休みが続いた後は起きづらくなったり」
【街の人】
「朝起きるのがつらい。目覚まし時計をたくさんかけて(起きている)」
【街の人】
「学校に行っていてすごく感じる。疲れたなと」
新年度の始まりから1カ月が過ぎ、いつも以上に疲れや朝の起きづらさを感じている人は少なくないようです。
こうした異変、そのまま放っておくと危険かもしれません。
【万代メディカルクリニック 茂木崇治 医師】
「4月はじめから頑張って、新しい環境・ステージで熱心に取り組んでいる方々が大型連休にかけてオーバーヒートした状態で倒れこむ。疲労が抜けない・眠れないなどの症状で受診される方が多くなっている」
こう話すのは、新潟市中央区の万代メディカルクリニックで心療内科などを担当する茂木崇治医師です。
新年度の環境の変化に対し、気付かぬうちにストレスがかかり、疲れやすい・寝起きが悪い・意欲がわかないなど様々な症状が出る適応障害、いわゆる“5月病”で受診する患者が増えているといいます。
【万代メディカルクリニック 茂木崇治 医師】
「脳の中のセロトニンやノルアドレナリンのような頑張れる神経伝達物質の充電がだんだん減っていく。その期間が大体3週間~1か月くらいで、ちょうどこの時期に充電切れ、空っぽの状態で色々な精神的、体の症状も出現してくると言われている」
症状の程度は様々で自分自身では気付きにくいことも多いという5月病。しかし、「単なる疲れ」などとそのまま放っておいてはいけません。
【万代メディカルクリニック 茂木崇治 医師】
「無視して頑張れるだけ頑張ってしまうと本当に動けなくなる。誰にも相談できないまま倒れこんじゃう。いわゆるうつ病、うつ状態へと進行する危険性もある」
うつ病につながる恐れもあるこの5月病を防ぐためにはどのようなことが必要になるのでしょうか。
趣味を見つけ打ち込むことや運動などに加え、茂木医師が最も強調するのが…
【万代メディカルクリニック 茂木崇治 医師】
「最も重要なことは自身の日常の頑張り、自分自身で褒めて、認めてあげようとすること。この1週間ハードだったな、よく頑張ったな、きょうぐらい休もうかなと、あえて無理してナマケモノになる。これが5月病にならない、また早めに戻れる秘訣。頑張ろうとするほうが簡単だし、頑張ろうとするほうが褒められると思っているが、自分自身と対話をすることが一番大事」
この大型連休、自分自身の体や心の状態に目を向け、しっかりと休息を取る時間にすることも大切といえそうです。