65歳以上のシニアを採用する理由1位は「人材不足」、採用しない理由は?

LIFULL(ライフル)は4月18日、「シニアの就業に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は3月25日~27日、働いている65歳以上300名と、企業の採用担当者300名を対象に、インターネットで実施した。

65歳以上の人に、現在の働き方について尋ねたところ、79.3%が「希望通りの仕事に就いている」と回答した。しかし、5年以内に仕事探しをした人に絞って聞いてみると、29.5%と約3人に1人が「希望通りの仕事に就けていない」と答えた。

希望通りの仕事に就けていない理由は「自身の年齢が高いため」(80.6%)が圧倒的に多かった。

これまでの経験やスキルを活かすことのできる職種で働きたいか尋ねたところ、83.0%が「はい」と答えた。活かせる・活かしたいと思う経験・スキルは「自分の意見を持っている」(38.3%)が最も多く、次いで「若手や更新の教育・指導ができる」(31.0%)、「円熟した顧客対応ができる」(29.0%)となっている。

年齢を理由にした偏見や差別を感じた経験があるか尋ねると、34.7%が「ある」と答えた。

現在の職場でのポジティブ・ネガティブな経験について聞いた。ポジティブな経験は「年長者だからと頼られる」(18.7%)、「即戦力として期待された」(18.3%)、ネガティブな経験は「年齢を理由に希望の職種に就けなかった」(9.3%)、「年齢を理由に仕事を回されないことがあった」(7.3%)などだった。

採用担当者に現在の会社の人材の状況について尋ねたところ、83%が「人出不足」と回答した。しかし、65歳以上の人材の採用を積極的に行っているのは、わずか21.0%に留まっている。

65歳以上の人材の採用理由について聞くと、「人手が不足しているから」(56.6%)が最も多く、次いで「スキルが高ければ年齢は関係ないから」(32.8%)、「即戦力として活躍が期待できるから」(24.7%)となった。

65歳以上の人材を採用しない(できない)理由で最も多かったのは、「体力・健康面に不安」(42.2%)だった。「任せられる仕事がない、わからない」(34.3%)、「即戦力として活躍が期待できないから」(24.5%)が続いている。選考時に応募者の年齢を不採用の理由として考慮したことがあるか聞くと、63.0%が「ある」と答えた。

採用した65歳以上の人材が即戦力であったことがあるか尋ねると、67.7%が「ある」と回答した。即戦力だった65歳以上の人材の特徴は、「経験・スキル・能力に自信を持ち、仕事に生かしている」(66.4%)が最も多くなっている。

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