様々な花を楽しめる季節ですが、道端などに咲くこんな花を見かけたことはありませんか?ポピーに似た可愛らしい花ですが「ナガミヒナゲシ」という外来種です。有毒成分を含み触れると肌がかぶれてしまう恐れもあり注意が必要です。
【記者リポート】
「新潟市中央区やすらぎ堤沿いの歩道です。緑の草木の中でオレンジ色のかわいらしい花が目立ちます。何本か並んで咲いています。のり面の保護シートが敷かれている、その間から生えているものもあります」
新潟市中央区のやすらぎ堤で、所々に咲いていたオレンジ色の花。さらに同じ花は中央区内の住宅街の遊歩道にも。小ぶりで可愛らしくポピーに似ていますが別の花だといいます。
【新潟県立植物園 田中良明園芸相談員】
「花びらの大きさが4枚全て同じということと、葉の切れ込みが細かいという特徴があるのでナガミヒナゲシだと思われる。アルカロイド成分を含んでいて素手で触った時にかぶれなどの症状が起こることがある」
4月から5月にかけ花を咲かせる外来植物のナガミヒナゲシ。可愛らしい見た目とは裏腹に有毒成分を含み皮膚が弱い人などは触るとかぶれてしまう恐れがあります。
小さな子どもが歩くすぐそばに咲いていることもあり、注意が必要です。また繁殖力が非常に強く根からほかの植物の生育を妨げる成分を出すため生態系に影響を及ぼすことも懸念されています。
【近くに住む男性】
「なんかおっかないね。子どもが触る可能性もたくさんある」
やすらぎ堤をよく散歩しているという男性は、最近になってナガミヒナゲシを目にするようになったと話します。
【散歩していた男性】
「初めて今年になってきれいな花だなと、何だろうなと思って歩いていた。毒があるんでしょ?素手で触るといけないってインターネットで見た」
農業環境技術研究所によりますと、このナガミヒナゲシは1961年に東京で発見されその後各地に拡大。2000年代に入ってから県内にも生息域を広げたと見られています。
新潟市を含め、県内でも多くの自治体で駆除が推奨されているナガミヒナゲシ。やすらぎ堤の周辺ではこんな光景も…
【記者リポート】
「ナガミヒナゲシと思われますが、根元から引き抜かれまとめて置いてあります。誰かが駆除しようとして抜いたものでしょうか」
では見つけた場合どのように駆除すればいいのでしょうか。
【新潟県立植物園 田中良明園芸相談員】
「ビニール手袋などで草の汁が直接肌に触れないようにして駆除ほしい」
また抜いた後も種は生き残るため、ごみ出しの際は枝葉や草の収集ではなく、燃やすごみとして処理する必要があるといいます。
多くの花が咲き誇る季節…ただ知らない花にはむやみに触らないなど注意が求められます。