3月、インスタグラムに投稿された新潟県内のお寺の住職による「消しゴムはんこ」の動画が現在400万回以上再生されています。
消しゴムを彫って作ったはんこにより、次々と現れるお地蔵様たち。
この動画は3月2日にインスタグラムに投稿されたものです。
「かわいらしい」「穏やかで癒やされる」などのコメントが寄せられ、現在再生回数は400万回を超えています。
動画の投稿主を取材しようと向かったのは、小千谷市にあるお寺。消しゴムはんこの制作者は住職の麻田弘潤さんです。
【極楽寺 麻田弘潤さん】
「お寺のキャラクター付けみたいなものしたいなと思って、練習の一環で自分のアカウントで始めてみた。多少は受けるかなとは思っていたが、こんなに何百もみたいなことになるとは思わなかった。びっくりしている」
お寺のPRのために以前から作成していた消しゴムはんこの動画を投稿したという麻田さん。そもそも、なぜ住職でありながら消しゴムはんこを作り始めたのでしょうか?
そのきっかけは20年前の中越地震からの復興イベントでした。
【極楽寺 麻田弘潤さん】
「フリーマーケットをやるようになって、スタッフで無地のバッグにはんこを押そうということになった。企画を考えて『じゃあ、誰がはんこを作るんだ』となって、『私が作ってみる』ということで」
それ以来、麻田さんは消しゴムはんこ作りにのめり込むようになり、4月19日は21日にお寺で行われる「花祭り」のスタンプラリー用のはんこを制作していました。
ディフォルメされたお釈迦様の模様を消しゴムに彫っていきます。
【極楽寺 麻田弘潤さん】
「あんまり正確性は出さない。どうでもいいところは抜きまくるというか、歪んでも別に気にしない」
人の手で作るからこそ一つとして同じものはできない消しゴムはんこ。SNSで大きな話題となったお地蔵様のはんこも、あえて1体ずつズレを生んだといいます。
【極楽寺 麻田弘潤さん】
「(お地蔵様が)ぺちゃくちゃ喋りながら、どっちいこうか、あっちいこうかみたいな。喋りながら歩いている感じがにぎやかになる感じはあると思う。“ずらしたほうが実際おもしろい”ということを見せることで、仏教の教えとつながるのかなと思う」
消しゴムはんこで仏教の教えも表現!お寺に親しみをもらいたいと考えています。
【極楽寺 麻田弘潤さん】
「(お寺は)イメージ的には緊張する場所とか気を遣う場所だが、気軽に来られる場所というのを消しゴムはんこを通じて伝わればいいかなと思う」
この消しゴムはんこを使ったスタンプラリーも展開される「花祭り」は小千谷市の極楽寺で4月21日開催。
また、26日と5月3日はご朱印帳などにハガキサイズの消しゴムはんこを押してもらうことができ、ホームページから予約することができます。