愛知県長久手市の高校3年生、羽根和哉さんが高校生の囲碁大会で全国優勝しました。実は羽根さんは両親、姉、祖父が全員「プロ棋士」なんです。この最強家族の教育方針とは?
祖父・両親・姉が全員プロ棋士の“囲碁一家”で… 「日本一」に…の画像はこちら >>
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(長久手市 佐藤有美 市長)「誠におめでとうございます」長久手市に住む高校3年生、羽根和哉さん(17)。4月3日、長久手市役所を表敬訪問しました。
その理由は、3月に行われた第18回全国高等学校囲碁選抜大会の個人戦で優勝した報告のためです。各地を勝ち抜いた16人による頂上決戦を制しました。
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高校囲碁「日本一」の羽根和哉さんの家族は、囲碁界では言わずと知れた「最強家族」!(祖父の羽根泰正 九段)「囲碁一家って感じ。みんな囲碁を打つんですよ」祖父の羽根泰正九段(79)は、「中京のダイヤモンド」と呼ばれたプロ棋士です。父親の直樹さん(47)も九段。母親のしげ子さん(50)が初段。そして、姉の彩夏さん(21)が二段。4人あわせて21段、そんな家族に見守られ和哉さんは成長しました。(祖父の泰正さん)Q家族の話題は囲碁?「そうですね」(父の直樹さん)「囲碁じゃないことも多いですけどね」
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和哉さんの日課は登校前、祖父の泰正さんと囲碁の研究。帰宅すると、姉の彩夏さんと一緒に囲碁教室に毎日通って、3~4時間の練習。まさに英才教育が施されたわけですが…(祖父の泰正さん)「子や孫を強くするには環境を整えることが大事。(環境さえ整えば)自然に強くなる」しかし…(羽根和哉さん)「この家は強制はしない家なので。自由にいろいろできたかなと思う」
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おじいちゃんや両親からの厳しい言葉は一切なし!「のびのび囲碁」で強くなれたと自己分析。家族旅行の楽しい思い出もいっぱいだといいます。ただ、囲碁の研究においては将棋界と一緒のようで…(羽根和哉さん)「AIを研究するためのパソコンが置いてあって。AIを使っていかないと、ついていけないという囲碁になっている」5年ほど前からAIを使った研究に余念がなかったそうですが、高校入学後は…(羽根和哉さん)「(いまの練習)量は全然。比べものにならないくらい減っている」
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和哉さんは、中学3年生の時に受けたプロ試験には「不合格」。その後、高校時代はテニス部に所属し、アマチュアの棋士として肩の力を抜いて囲碁に向き合い、週1~2時間の練習のみに。それでも今回、見事に全国優勝を果たしました。では、将来はどんな道を?(羽根和哉さん)「物作りが、けっこう好きで。そっちの道に行くのを考えてます。プロは、なれたらいいなみたいな」ことしは夢のエンジニアの道に進むべく、大学受験の年。囲碁部のある大学に入学して、プロ棋士になるかどうかの選択は、その後でもいいと言います。
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「最強家族」の母は、息子の進む道について…(母のしげ子さん)「(和哉さんは)このままで良いです。私たち本当に仲が良いし、どこへ行っても戻ってくる場所はあるし。このまま和哉が何をしようと、私たちは受け入れますので」(記者)「素敵な家族ですね」(母のしげ子さん)「よく言われます」