家庭の“スマホルール”ありますか? 「“夜9時まで”が守れない」 小学校高学年のスマホ所有率は 4年前の倍以上

家庭の「スマホルール」ありますか?新学期がスタートする直前の街で、お父さん、お母さんに聞きました…「いつごろから子どもにスマホを持たせていましたか?」
(中3の母親)「習いごとの連絡にも使うので、小学5年生」(小5の父親)「うちは結構早くて、小学校1年生から」(小2の父親)「2年くらい前。5歳の誕生日にプレゼントであげました」
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名古屋の街でうかがうと、子どもが高学年になる前にスマホを持たせたという保護者に多く出会いました。理由は、習いごとや学童保育の行き帰りなど、子どもだけで行動する機会が増えたから。NTTドコモが去年11月に600人から得た調査結果では、小学4年生から6年生までのスマホの所有率は、2020年と比べてなんと倍以上の42パーセントに。
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しかし、子どもに対して「あんた、どうなっとるの?」と心配する保護者の声も。(小2の父親)「家での使用は夜9時までというのがなかなか守れない」(中3と小5の母親)「使いすぎ。フィルターをかけているが、上の子はそれを外したりする」(小5の父親)「何でもかんでも宿題なども、全部インターネットで調べちゃうので、もうちょっと頭を使ってほしいなと。睡眠時間も(寝るのが)すごく遅くなって、夜9時くらいまでインターネットして夜10時くらいにお風呂入って寝るというので、(睡眠時間が)ちょっと短い」
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東京大学と理化学研究所の研究チームが、小・中・高校生約7700人の睡眠時間を調査した3月の報告では、小学6年生が「7.9時間」、中学3年生が「7.09時間」、高校3年生が「6.45時間」で、全体の半数以上が厚労省が推奨する睡眠時間を満たしていませんでした。背景には「塾通い」や「夜間のスマホ」の利用もあるとみられています。
そこで、各家庭でのスマホに関するルールを聞いたところ…(中1の母親)「(フイルター)制限をかけている」(中3と小2の母親)「必ずリビングで触るように。部屋では絶対に触らせない」中でも一番多かったのは…(小5の父親)「基本的には夜9時までにはやめなさいと」(中3の母親)「一応9時までというルールはあります」
夜9時までの使用制限ルールを、名古屋市教育委員会も2014年から推奨しています…その根拠は?(名古屋市教育委員会事務局生涯学習課 櫻井景子課長)「健康的な生活時間を確保するという点で『家で利用する時間は夜9時までにする』という設定をさせていただいています」
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名古屋市では、その他「食卓にスマホを持ち込まない」、「人の悪口や個人情報を書き込まない」、「ケータイ・スマホを使わない人を仲間はずれにしない」、「知らない相手にメール等を返信しない」という“5つのルール”を推奨しています。
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子どものデジタル教育が専門の愛知淑徳大の佐藤朝美(さとう ともみ)教授は、「小学生のころからスマホに触れることは悪くない。大事なことは節度ある使い方で、ルール作りに子どもが参加することも大事」だと強調します。(愛知淑徳大学人間情報学部 佐藤朝美教授)「ルールっていうのは与えられるだけではなく、自分で考えて作っていった方が、子どもも“何で守っているのか”意識できると思うんですね。設定したルールを守れたら保護者が褒めてあげる。褒めてもらうことで、またルールをしっかり守っていこうという気持ちが育っていくと思う」
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NTTドコモの調査では、ルールを破った時の措置として、2018年と2022年を比較すると、スマホを「取り上げる」という家庭が減って、「注意する」「話し合う」「利用を制限する」家庭が増えているようです。

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