「(ボールペン型の小型カメラは)自分のものだ」
学校側の聞き取り調査に対し、児童支援員の男はこう認め、一連の盗撮事件が発覚した。
鳥取県中部の教育施設で少女4人の姿態を盗撮したとして、県警倉吉署は2日、東伯郡湯梨浜町の小学校に勤務していた山崎哲平容疑者(40)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで逮捕した。
山崎容疑者は昨年4月から今年3月にかけ、少女4人が施設内で服を脱ぎ、性的部位が露出している姿をそれぞれ動画で撮影。1人に関しては2度、盗撮していた。
■教室の棚の上にボールペン型の小型カメラを設置
今年3月13日、山崎容疑者が勤務していた小学校の教室で、女子児童たちが着替えていたところ、ボールペン型の小型カメラが見つかった
「その教室は、女子児童たちが、普段から更衣室として使用していた空き教室です。女子児童の1人が、教室の後ろの壁際の棚に、無造作に置いてあったボールペンを偶然、見つけた。『何でこんなところにボールペンがあるんだろう』と思って、手に取ってよく見たら、カメラのレンズがついていたそうです。驚いて教師に届け出た」(湯梨浜町教育委員会教育総務課)
学校から通報を受けた倉吉署が山崎容疑者から事情を聴き、押収したボールペン型小型カメラやスマホなどを解析。複数の少女が着替えなどをする姿を盗撮した動画が保存されていた。
調べに対し、「盗撮したことは間違いないが、性的な部位を盗撮したと断言できない」と一部容疑を否認しているという。
山崎容疑者は2019年4月から今年3月に辞めるまで、5年間、児童支援員として小学校に勤務。児童の生活補助や学習支援など、学校生活をサポートする仕事をしていた。その一方、女子しか出入りできない更衣室にこっそり侵入し、ボールペン型小型カメラを設置していた。
「児童支援員の募集に対し、応募があったため、山崎さんを面接し、採用しました。当時、35歳でしたが、特段、年齢に関して疑問はもちませんでした。山崎さんとはカメラ発覚後の3月末で1年契約の任期が切れたため、契約を更新していません。本人からは所持品を校内に持ち込んだことについて、謝罪がありました」(前出の教育総務課担当者)
この5年間で日常的に盗撮が繰り返されていたことも考えられ、女子児童が「盗撮用ボールペン」の存在に気付かなければ、そのまま山崎容疑者の契約が延長され、さらに多くの被害者が出ていた可能性もある。
教え子をターゲットにした教育者による性犯罪が後を絶たない。