健康被害が広がる小林製薬のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」。パッケージに「悪玉コレステロールを下げる」と、商品の“機能”を掲げることができる「機能性表示食品」です。
「紅麹サプリ」問題で問われる“機能性表示食品”のあり方 論文…の画像はこちら >>
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ここは、野菜のパッケージなどを手がける、名古屋の企業「ベルグリーンワイズ」。
2019年から野菜を中心に「機能性表示食品」を届け出る生産者を支援しています。(ベルグリーンワイズ 鈴木翔さん)「(今回の問題で)機能性表示食品の商品を作るのに今後(審査などで)時間がかかるようになるのではないかと心配している人は結構いる」
資料」機能性表示食品
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「機能性表示食品」のパッケージには「ストレス軽減」や「中性脂肪の上昇を抑える」などといった表記があります。
サプリだけではなく、野菜もその対象。科学的根拠となる論文を消費者庁に届け出れば、審査は行われず「機能性表示食品」となります。(ベルグリーンワイズ 鈴木翔さん)「野菜の分野で言うと問い合わせが増えている。一般消費者も健康を気にして食品やサプリメントを選ぶ人は増えている」
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機能性表示食品とトクホ=特定保健用食品の市場規模を比べると、トクホは2016年をピークに縮小傾向なのに対し、2015年に始まった機能性表示食品は右肩上がりで成長。2020年にトクホを抜いて、その市場規模はことし、7000億円を超える見込みとなっています…その違いは?(ベルグリーンワイズ 鈴木翔さん)「一番大きいのは開発する企業の費用負担。トクホの場合は数千万円というレベル。中小企業では難しい。機能性表示食品の場合、数百万円から商品開発ができる」国の「審査」が必要なトクホは、安全性の根拠などとして、臨床試験のデータが必要。これに対し、論文などの「届け出」だけで、審査が行われない機能性表示食品は、企業側にとって費用が少なく、短期間で商品を出せるメリットがあります。この企業では、機能性表示食品の届け出に必要な、成分の分析や必要な書類を揃える支援を行っています。今回の問題をどう受け止めているのでしょうか。(ベルグリーンワイズ 鈴木翔さん)「これをもって制度が問題ということではないと思う。健康を気にして食事をするということは進めていくべき」一方、消費者庁は対策チームを立ち上げ、4月末までに機能性表示食品の制度のあり方を検討する方針です。