液状化によって大きな被害を受けた新潟市西区。建物が大きく傾くなどしたホテルでは現在も復旧工事が続いていますが、再建には多額の費用がかかる見込みです。
能登半島地震発生後…液状化の影響で道路に亀裂が入り、泥水が噴き出していた新潟市西区寺尾朝日通。
この通りに建つ「ホテル寺尾」も大きな被害を受けました。
本館と2つの別館が傾き、応急危険度判定では「要注意」判定に。宿泊のキャンセルも出るなど営業に支障が出ていました。
【ホテル寺尾 勝島猛 代表】
「これはどうしよう…ちょっと想像だにできなくなってきた。どうしたらいいですかね」
あまりの被害に頭を悩ませる勝島代表でしたが、2月に取材した際には…
【ホテル寺尾 勝島猛 代表】
「どこまでやれるか分からないが、私の残りの人生かけて」
傾いた建物の建て替えを決意し、本格的に動き始めていました。そして、4月1日…
【桶屋美圭アナウンサー】
「地震発生から3か月が経ちました。本館はこれから工事に取りかかる予定で、駐車場と別館はほぼ工事が完了しました」
しかし、この工事にはかなりの費用がかかる見込みです。
【ホテル寺尾 勝島猛 代表】
「ここで1500万、別館が500万として、これで2000万。本館は地盤改良も含めて建て直したいので6000万。なので8000万。プラスなんだかんだで9000万くらいかかるのではと思っている。ホテル寺尾、最大のピンチ」
県のなりわい再建支援補助金を活用しながら再建を進めたいとするホテル寺尾。というのも…
【ホテル寺尾 勝島猛 代表】
「北陸応援割の予算も残っているので部屋さえあればやりたかったが…(問い合わせは?)くる。ただ、それを断るのが本当に心苦しい」
現在、31部屋のうち21部屋しか使えず、北陸4県対象の北陸応援割の利用を断っているうえ、1月・2月の売り上げが去年12月の半分にまで落ち込んだと言います。
【ホテル寺尾 勝島猛 代表】
「早く部屋を再開して、お客さんにいっぱい来てもらえるようになれたらいいな」
どれだけ補助を受けられるのか分からない状況の中、それでも通常営業の再開を目指すホテル寺尾の歩みは続きます。