JR東日本グループは25日、JR京葉線幕張豊砂駅(千葉市美浜区)の駅前開発プロジェクトの完了を祝う式典を開いた。同日、グループが運営する「ホテルメッツプレミア幕張豊砂」が開業。ホテル前の広場やバーベキューテラスなども今月オープンしている。駅前の大型商業施設「イオンモール幕張新都心」とも連携して、幕張新都心への集客とともに、回遊性の向上を狙う。
同駅は今月で開業から1年。JR東は駅前にホテルを置くことで、平日はビジネス客、休日は幕張メッセやZOZOマリンスタジアム、京葉線沿線の東京ディズニーリゾートの来園者といったレジャー客を取り込む。年間約15万人の宿泊客を見込み、同モールで同ホテルのカードキーを提示すると割引を受けられるサービスなど、企業間連携も進めている。
同駅周辺では、千葉市を中心に「ウォーカブル(歩きたくなる)」なまちづくりが進行中。市は周辺企業と連携し、付近の歩道に人工芝を敷いたほか、木の素材感を生かしたベンチも設置している。JR東も駅前に屋根付きの遊歩道を整備するなどしており、駅前を起点とした「歩行者ネットワーク・広場・ホテル」により、地域の活性化を図るという。
式典で、JR千葉支社の土沢壇支社長は「地域の拠点となるように、JR一丸となって努力する」とあいさつ。千葉市の青柳太副市長は「さらににぎわいのある幕張豊砂地区となり、幕張新都心全体の価値向上につながることを期待したい」と話した。
同ホテルの清宮裕二支配人は取材に「幕張新都心はホテルが足りていない状況と聞いている。すてきな滞在を提供し、人の回遊性を高めてエリアに貢献したい」と抱負を述べた。