保険金目当てで両脚切断の男が逮捕 ドライアイスに長時間浸して…の画像はこちら >>
台湾在住の大学生2人が、保険金をだまし取ろうとした疑いで逮捕された。『Taiwan News』『People』などが伝えている。
2023年1月28日、台北市在住の男子大学生A(24)が病院に駆け込んだ。Aの両脚はひどい凍傷にかかっており治療は難しい状態で、両脚ともヒザから下を切断するに至った。
保険をかけていたAが保険会社に治療費などを請求したところ、ある保険会社から約100万円を受け取ったそうだ。Aは医療保険をはじめ、生命保険、旅行保険など複数の保険をかけており、計8社と契約していた。
1社から保険金を受け取った後、Aは残りの7社にも保険請求を行うことに。保険金の総額は2億円ほどになったという。
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そんなAが逮捕されたのは、保険会社が警察に通報したからだった。Aから請求を受けた7社のうち4社が、「保険金詐欺」を疑ったのだ。
捜査員によると、保険会社各社は両脚切断の原因となった「ケガ」を疑問視したという。何よりも保険に加入してから数日または数週間しか経過していない契約が大半だったため、各社は保険金の支払い自体を拒否していた。
同年11月に捜査を開始した警察は、Aに当時の状況を聞くと、「高校時代からの友人で大学生B(23)と一緒にスクーターでツーリングに出かけました」「夜寒かったため、脚が凍傷になってしまいました」などと説明した。
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しかしながら比較的温暖な気候の台湾では、山などの高地を除き、氷点下になる日はほとんどない。当時の台北市周辺の最低気温も7℃ほどで、凍傷になるほどではなかった。
Aの説明に疑いを抱いた捜査員らがAの足取りを調べたところ、同年1月26日夜、新北市の店までスクーターで向ったAが、ドライアイスなどを購入し、台北市内のB宅に戻ったことを突き止めた。
捜査員らはB宅でドライアイスを使いAの脚を凍傷にしたとみて、Bにも事情聴取を実施。そこでBの携帯電話を押収すると、Aを撮影した当時の画像が複数見つかり、捜査が大きく進展したという。
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画像には、大量のドライアイスが入ったバケツの中に、Aが両脚を突っ込んで必死に耐える姿が写っていた。撮影時刻から推定すると、10時間ほどドライアイスに脚をつけていたことになるそうだ。
事件発生から約1年2ヶ月後の今年3月14日、台湾警察は詐欺の疑いでAおよびBを逮捕したと発表した。
A、Bともに容疑を一部否認しているため現在も捜査中の案件だが、Aは「Bが仮想通貨の投資に失敗して大金を失った。保険金をだまし取ろうとして、Bが私をそそのかしたんです」などと供述しているという。