旧横芝光町観光協会(現横芝光町観光まちづくり協会)のX(旧ツイッター)アカウントが何者かに乗っ取られる被害に遭ったことが21日、分かった。同協会の事務局を務めていた町によると、アカウントは現在運用しておらず10年以上放置状態だった。町はログインに必要な情報が引き継ぎされていないことから対処できず、Xに削除対応を依頼している。
アカウントは2012年8月に町内の民俗芸能の行事「鬼来迎」を告知する投稿を最後に、発信が行われていなかった。ところが今月19日から、海外の暗号資産に関する情報とみられる英文の投稿が突如始まり、ネット上で乗っ取りを疑う声が相次いだ。町と無関係な投稿は21日正午までに約100件行われている。
町産業課によると、外部からの指摘が20日にあり把握。パスワードなどのログインに必要な情報が分からないため、21日午前10時過ぎ、Xのヘルプセンターの相談フォームから削除依頼を行い、現在対応待ちという。
アカウントは11年9月に開設され、町内のイベント情報や名物の梅林の開花状況などを伝えていた。後に13年3月に開設された町産業課のアカウントがその役割を担い、今年2月からは町のアカウントに機能が統合されている。なお、町観光協会は17年に一般社団法人へと改組され、現在の名称に変わった。
町の担当者は「当時の記録が残っておらず、協会のアカウントがなぜ使われなくなったのか、どう引き継ぎが行われたかも分からない」と説明。「ネット上でご心配をいただいているが、なるべく早くこの状況を解消したい。また、町に関連するSNSアカウントの管理を今後徹底したい」と話している。