JA共済は、「農業に関する意識と実態調査」結果を発表した。同調査は、10代~50代の男女10,000人を対象に行われた。
地方暮らしに対する意向を聞くと、3人に1人以上が「地方に移住したい・地方に住み続けたい」(37.4%)と答た。年代別で見ると、10代が48.9%と最も高く、15歳~27歳のZ世代も45.1%と高かった。
また、農業未経験者の8,947人に、今後、農業をやってみたいかと聞くと、23.2%が「農業をやってみたい」と答え、中でも10代は28.5%、Z世代は26.9%と高い数値だった。また、農業未経験者のうち、就職意向がある学生641人に、就職先として農業を選ぶ可能性を聞くと、28.1%が就農の「可能性がある」と答えた。同様に、今後、副業や兼業をする意向がある2,874人に聞くと、42.8%が農業に携わる「可能性がある」と答えた。
続いて、農業経験はないが農業に興味があると答えた600人、および、農業従事者200人(農業従事5年未満100人、5年以上100人)に、農業に関する意識や実態について詳しく調査した。
まず、農業未経験だが興味がある人に、今の日本の農業に対するイメージを聞いたところ、89.2%が「農業は地域活性化に役立っている」、83.0%が「日本の農業は日々進歩していると思う」、66.7%が「農業に興味を持っている人が増えていると思う」と回答した。また、94.7%が「農業従事者に感謝している」と答えた。
次に、現在農業に5年以上従事している100人に、農業に携わってきた上での実感を聞いたところ、「やりがいがある」(38.0%)、「地域に貢献」(34.0%)、「社会の役に立つ」(31.0%)、「かっこいい」(28.0%)、「夢がある」「喜びがある」(同率27.0%)などポジティブなワードが上位に挙げられた。かつて、農業というと3K(キツい・汚い・危険)のイメージで捉えられていたが、現在では3Kを実感する人は少なく(「キツい」25.0%、「汚い」12.0%、「危険」11.0%)、やりがいがあって、社会の役に立つ、夢がある「3Y」職業と考えていると同社は考える。そこで、仕事としての農業の満足度を聞くと、67.0%が「仕事のやりがいに満足している」、74.0%が「仕事と生活のバランスに満足している」と答えた。