【東京】木原稔防衛相は9日午前、臨時記者会見を開き、米軍が輸送機オスプレイの飛行停止措置を解除したことについて「防衛省、自衛隊の専門的見地や運用者としての立場から、合理的だと評価している」との認識を示した。在日米軍のオスプレイの飛行再開時期は「引き続き日米で緊密に調整する」とした上で「予断を持ってお答えするのは難しい」とも述べた。
木原氏は、米側から「事故調査には訴訟や懲戒処分などへの対応に関することも含まれるため、報告書公表までは米国内法上の制限により、対外的に詳細を明らかにできない」との説明を受けているとした。
昨年11月に鹿児島県屋久島沖で発生した米空軍オスプレイの墜落事故の状況や原因について「事故調査の進展を踏まえ、適切な形で説明できるよう米側に働きかける」と強調した。
防衛省は、飛行再開に向けて関係自治体への説明を始めるが、自治体の同意は「条件ではない」としている。木原氏も「ご不安やご懸念を払拭するために努力を続ける」と述べるにとどめ、同様の見解を示した。
事故は昨年11月29日に発生。米軍横田基地(東京都)のCV22オスプレイが、岩国基地(山口県)から嘉手納基地(沖縄県)に向かう途中で墜落し、乗員8人全員が死亡した。
米軍は同12月7日に全てのオスプレイの飛行停止を発表。防衛省と在日米軍は今月8日夜、停止措置を解除したと公表した。(東京報道部・新垣卓也)オスプレイ飛行停止措置の解除「合理的だと評価」 防衛相が認識…の画像はこちら >>