「T-14はいらない」なぜ!? ウクライナ侵攻から2年 ロシア軍の戦車配備の方針とは

やっぱりパレード専用?
ロシア国営メディアであるメディアである「RIAノーボスチ」は2024年3月4日、同国の最新鋭主力戦車であるTー14「アルマータ」がウクライナの戦場に投入されない理由について高すぎるコストに問題があると報じました。
「T-14はいらない」なぜ!? ウクライナ侵攻から2年 ロシ…の画像はこちら >>走行テストを行うT-14「アルマータ」(画像:ロシア国防省)
同戦車の開発・製造を担うウラルヴァゴンザヴォートを傘下に置く国営企業ロステックのセルゲイ・チェメゾフ事務局長は、RIAノーボスチの取材に応じ、「『アルマータ』は既存の戦車よりも機能的には優れている。しかし高すぎる。T-90を買う方が簡単だ」と述べたそうです。
報道によると、ロシアは2022年2月から続くウクライナとの戦闘のため、なるべく安価に新しい兵器を大量に揃える必要性があり、基本形はT-72をベースに開発されているため、低コストに抑えられるTー90の生産が優先されているとのことです。
このコストの問題に関しては、2月22日にドミトリー・メドベージェフ前大統領も「『アルマータ』は新しい戦車であり、まだ十分にテストされていない。安価な戦車ではない」と強調しており、本格的な実戦投入には不十分であることが示唆されていました。
2024年現在ロシアでは、T-14用に開発された技術を盛り込んだ最新アップグレードバージョンであるT-90M「プラルィヴ」を戦場に投入しており、旧式化したT-90を改良するだけでも、最新仕様にすることができます。さらに、2024年2月14日には、生産再開したといわれていたT-80のアップグレード版であるT-80BVMもロシア陸軍に納入されています。
これらの戦車は新たに製造ラインを作らず、既存の部品や車両も流用可能であるため、場合によってはT-14の半額以下で1両を生産できます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする