去年4月、道路交通法の改正により自転車に乗る人への“ヘルメット着用”が努力義務となりました。
この法律の改正が公布されたおととし、新潟県の調査で県内の着用率は6.3%でした。しかし、法律が施行された去年の調査では2.4%と低くなっているだけでなく、全国ワーストに。
こうした状況に、県は新年度予算案で「ヘルメット着用促進事業」として1800万円を計上しました。
全国ワーストの汚名を返上し、着用率アップにつなげることができるのでしょうか?新潟市で自転車利用者への意識の変化を取材しました。
【齋藤正昂アナウンサー】
「依然として低いヘルメットの着用率を上げようと、警察が自転車利用者に対してヘルメットの着用を呼びかけています」
【警察官】
「ケガ予防のためにも安全運転のためにも(ヘルメットの)購入を考えていただけたら」
ヘルメット着用が努力義務となってまもなく一年となる中、3月5日、警察が街頭で注意を呼びかけました。
【新潟西警察署交通課 鷲津直之 安全教育係長】
「まだ浸透していないのかなということだと思う」
しかし、まだ着用率は低いようで、2時間で通行した自転車の利用者約50人のうち、ヘルメットを着用していたのはわずか3人。着用しない理由を聞いてみると…
【自転車利用者】
「髪型が崩れるとか、かぶり慣れないので見た目が嫌だなと」
【自転車利用者】
「使おうとは思っているが、実際に買うまでの行動には至っていない」
中にはヘルメットの着用が努力義務になったことを知らなかったという人も。
【自転車利用者】
「そういうのを聞いたら、つけようかなとはなる」
【自転車利用者】
「値段がどれくらいなのかわからないけど、普通に買えるような値段だったら検討したい」
県は今後、ヘルメット着用率の向上のため購入の補助や広報に力を入れる方針です。
【新潟西警察署交通課 鷲津直之 安全教育係長】
「まだまだ、広報が足りない部分があると思うので、これからも皆様にヘルメット着用が努力義務化されたことをアピール・広報していきたい」
県によりますと、自転車事故により亡くなった人の約6割が頭への損傷が致命傷となっています。
また、ヘルメットを着用していないケースでは、着用した場合に比べて致死率は約1.6倍に上るということです。
自分自身の命を守るためにも自転車に乗る際にはヘルメットを着用しましょう。