「かなり心配」「長時間、横揺れ」千葉県内、相次ぐ地震 東方沖震源20回、南部7回 県民に不安広がる 県は注意呼び掛け

千葉県内で地震が多発している。県東方沖を震源とする揺れが続いている他、2日未明には県南部が震源のマグニチュード(M)5・0の地震が発生し、千葉市若葉や長南町、いすみ市などで震度4の揺れを観測した。県民からは相次ぐ地震に「能登半島地震もあったので、かなり心配している」と不安の声が上がり、県も警戒を呼びかけている。
2日午前1時49分ごろ、長南町の男性(76)は自宅2階で寝ていた時、地震に襲われた。「ガタガタ」と障子が揺れる音がした後に「かなり長い時間、横揺れが続いた」。その後も小さな地震が頻発し、一睡もできなかったという。
気象庁によると、県内では2月26日から2日午前11時までに、県東方沖を震源とする地震が20回観測されている。震度4の地震は2月29日と1日にもあった。1日は東金市や市原市、山武市、長南町などで震度4が記録された。一方、県南部が震源の地震は1日から2日午前11時までに7回観測された。
1987年12月17日の「千葉県東方沖地震」のマグニチュードは6・7で、勝浦市と千葉市、銚子市で最大震度5を観測。県内で2人の死者、100人以上の重軽傷者が出て、甚大な建物被害も発生した。男性方も屋根瓦が落下する被害を受けた。
男性は多発する地震を受け、自宅にある食器棚の扉をひもで縛って食器が落ちないようにしている。服用薬もまとめて保管し、避難の際にすぐに持ち出せるよう備えている。男性は「2月末から長南町でも地震が頻繁に起きている。37年前のような大きな地震が発生しなければいいのだが」と不安そうに話した。
県東方沖を震源とする地震多発を受け、県はSNSを通じて県民に注意喚起している。県防災対策課の担当者は「大きな地震がいつ来るかは分からないので、安全を確保できるよう対策を取ってもらいたい」としている。

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