能登半島地震で校舎が傾くなど被害を受けた新潟市西区の新潟工業高校。校舎での卒業式は叶わず別の会場で実施されることになりましたが、3年生からは感謝の言葉が聞かれました。
【松村道子キャスター】
「新潟工業高校。現在、卒業式のリハーサルが行われています。地震の影響で、この体育館では実際の卒業式が行えないため、3年生にとっては、このリハーサルが最後の登校日となります」
【新潟工業高校 3年生】
「友人と一緒に過ごしてきた校舎はとても大切なので、しっかり見納めしたい」
元日の地震で液状化などの被害を受けた新潟工業高校。体育館では床の一部が沈み、壁と床の間に隙間ができていました。
現在は応急的な対処をしていますが、ステージは傾いていて使用できず、来賓や保護者を集めることも難しいといいます。
【新潟工業高校3年学年主任 市村稔 教諭】
「だいぶ床も厳しい状況で、大勢が入ることができない。やはり、皆さんで卒業式を祝いたいという思いから、新潟テルサで行うことになった」
先生たちの思いを生徒たちも受け止めています。
【新潟工業高校 3年生】
「場所が変わってもやれること自体がうれしいし、何より家族や先生に見てもらえるのがうれしい」
【新潟工業高校 3年生】
「3年間お世話になった学校なので、最後くらい学校でやりたかったなと思うが、先生方も何とかやらせてあげようという感じなので、最後まで気を引き締めて頑張る」
2月29日は、30分ほどかけて式典の流れを確認しました。
【先生から生徒へ】
「すばらしい。さすが3年間。新潟工業に通ってよかったなと思われるように、みんな自身も充実できるようにやってください」
卒業式は3月2日に新潟テルサで行われ、275人の生徒が巣立ちます。
【新潟工業高校3年学年主任 市村稔 教諭】
「学校での卒業式は迎えられないが、それぞれが卒業式を行うことを大切に思って、自分自身の人生に向かって羽ばたいていってもらいたいと思う」