電車内に貼られた謎の言語、数行読んでギョッとした 絶対反応する「職業病」が明らかに…

「文章」は、言語の意味や法則を理解しているからこそ読めるのであり、該当言語を習得していない人から見れば「謎の文字の塊」といえる。
以前X上では、電車内に突如現れた「謎のプログラミング言語」に、称賛の声が寄せられていたのをご存知だろうか。
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今回注目したいのは、教育系インフルエンサー・あきとんとんさんが1月中旬に投稿した1件のポスト。
「電車の広告にプログラミングコードあるわぁって思って読もうとしたら、やられた(笑)」と意味深な文章の綴られた投稿には、電車内の窓に貼られた「エンジニア デザイナー募集」との広告が確認でき、何やら複雑そうなプログラムの文字列が並んでいる。
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プログラミングに触れてこなかった人からすると「映画でハッカーがカタカタやってそう」としか映らない、無機質極まりない画面だが…なぜかその内容が読めてしまうのだ。

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なんと、こちらは「コードかと思ったあなた、残念」「ただのローマ字です」といった書き出しから始まる、一見プログラムのような「ローマ字文」だったのだ。

「ご興味ある方はぜひ10q89s.jpからご応募ください」と結ばれており、ストレスなく広告の内容を最初から最後まで読み通していたことに気づかされる。
広告の役割である「興味を持ってもらうこと」「内容に目を通してもらうこと」の2点を満たした見事なデザインは、X上で瞬く間に話題に。
件のポストは投稿から数日で2万件近くものリポストを記録し、Xユーザーからは「エンジニアの性で、これはつい読んじゃいますね」「『この広告を読もうとする人が対象です』というのが分かりやすくて良い」「読めそうなコードを見たら、つい読みにいってしまうプログラマーの習性をよく分かってる(笑)」「そうか…これは職業病か」といった具合に、驚きや称賛の声が相次いでいた。
そこで今回は、件の広告に登場する組織・URBAN HACKSを擁する「東急株式会社」に、詳しい話を聞いてみることに。その結果、納得の誕生秘話が明らかになったのだ。
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電車の広告にプログラミングコードあるわぁって思って読もうとしたら、やられた笑笑 pic.twitter.com/fe6Io1hVGR
あきとんとん【縦型授業の人】 (@akitonton5) January 14, 2024
話題のポスト投稿主・あきとんとんさんが件のポストを発見したのは、東急電鉄田園都市線の車内でのこと。
発見時の感想について、あきとんとんさんは「プログラミングコードで書いてる風にデザインすることで、プログラミング経験者の興味をひきつつ、じつはローマ字だった…という面白さと、会社概要を書くことでターゲットに綺麗に刺さっている点が素晴らしいと思いました」と振り返っている。
同広告が掲出されたのは1月からのことで、あきとんとんさんが発見したのは掲出直後のタイミングだったのだろう。なお、デザインこそ異なるものの、22年7月よりエンジニア、デザイナー募集の広告は掲出していたそうだ。
話題の広告誕生の背景について、東急の担当者は「東急各線にご乗車頂くエンジニアやデザイナーを対象として『おっ、何か面白いものがあるな』という切っ掛けから、URBAN HACKS(東急)に興味を持って頂きたいという思いから毎回、直接的なメッセージではなく少しひねったデザインを採用しています」と前置き。
その上で「今回話題となったデザインについては、一見するとコードのように見えることでエンジニアの興味を引く内容としつつも、ただのコーディング広告と比べて話題性のあるデザインとなるよう工夫しました」と説明している。

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そんなURBAN HACKSは、交通事業を軸としつつ不動産や商業施設開発、ホテルなど日々の生活に関わる多様な事業を展開する東急が、街づくりにおける「DX」を目的として21年7月に立ち上げた新組織。
これまでに東急線アプリや東急カードアプリ、企画乗車券販売サイト・Q SKIPなど複数のプロダクトを内製開発し、世に送り出したという実績を持つ。
東急担当者は「『街』という大きなフィールドを舞台に、DXに挑戦できるというスケールの大きさが当組織の魅力のひとつと考えており、今回の採用広告についても電車という東急ならではの資産を活用し、発信を行なっています。また、新しく立ち上がった組織なので今回の採用広告のように、既存の考え方に囚われない新しい取り組みにチャレンジする風土もあります」と、その強みについて説明していた。

非常にユニークな広告は、まさに同組織を「体現」した存在と言える。果たして次はどのような広告で、世のエンジニアたちの注目を集めるのだろうか。

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秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。
新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力と機動力を活かして邁進中。
X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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