泥と格闘、和良比はだか祭り 雨の中、寒さ吹き飛ばす熱気 4年ぶり、四街道

四街道市和良比(わらび)地区で江戸時代から300年続く伝統行事で、参加者が泥だらけになることから「どろんこ祭り」とも呼ばれる「和良比はだか祭り」が25日、皇産霊(みむすび)神社(宮本勇人宮司)と近くの和良比ケ丘公園で執り行われた。大人たちが童心に返ったように泥と戯れ格闘する姿に大勢の観衆が見入り、歓声を上げた。
朝から冷え込み、雨もぱらつく中、市内外の男性約30人がふんどし姿の「裸衆」として登場し、激しくぶつかり合う「もみ合い」を繰り広げて寒さを吹き飛ばした。この泥だらけになる目玉の祭事は新型コロナ禍での中止を挟み4年ぶり。
五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災などを願い毎年2月25日に開催。裸衆は、同神社の拝殿と、同公園にある「神田(しんでん)」を3往復し、神田では稲に見立てたわらで「田植え」をした後、騎馬戦・泥投げのもみ合いを繰り広げ、全身を泥まみれにした。
祭りの一環で裸衆に胴上げされた大川正雄さん(72)は「4年ぶりの開催で事故なく無事にできて良かった」とほっとした様子。
和良比地区出身の鈴木陽介市長も裸衆の1人に。赤ちゃんの額に泥を塗ると厄よけになるというお参りのため、自身の子どもを抱えて泥と触れ合い、「子どものころから参加してきた祭りを今年も肌で感じることができた。地域の伝統を今後も紡いでいけたら」と話した。

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