全国から寄贈されたおよそ1万体のひな人形が街を彩る「かつうらビッグひな祭り」(実行委員会主催、3月3日まで)が開かれている勝浦市で24日、見どころの一つである遠見岬神社の石段60段にひな人形約1800体が飾られた。華やかで圧巻の光景が訪れた人たちの目を楽しませている。
ビッグひな祭りは23日に始まったが、雨天のため初日の石段は写真パネル展示となり、人形を飾り付けた展示は24日から。実行委メンバーやボランティアら約30人が1時間ほどかけ、赤色の毛せんを敷いて1段1段にびっしりと人形を並べた。最上段には大きなお内裏さまとおひなさまがすまし顔で座る。作業に当たった河野亜矢さん(51)は「観光客が楽しんで、勝浦にまた来たいと思ってもらえれば」と期待した。
石段下にはさっそく写真を撮る人垣ができ、孫の稀菜ちゃん(3)に見せようと千葉市若葉区から家族6人で足を運んだ涌井幸作さん(78)は「久しぶりに見られて良かった。すばらしい。いろいろなひな人形を見て回りたい」と楽しそうだった。
覚翁寺と墨名交差点の特設ひな壇にも600~1000体が飾られ、市芸術文化交流センター・キュステのエントランスには「日本最大級の享保風雛(びな)」や江戸時代に作られた貴重なひな人形を展示。各店舗や朝市の店先など街中のあちらこちらに工夫を凝らしたひな飾りをしている。
十二単(ひとえ)風の衣装を着て写真撮影ができる「なりきりお雛(ひな)様」や、オリジナルひな壇を作るワークショップなどのイベントも開催。神社石段のひな人形は毎日朝並べて夜に片付けており、展示状況や詳細は市のホームページやSNSで。