「胴元」たちは13年も前から国内で堂々と日本人相手に「賭けマージャンサイト」を運営し、テラ銭を荒稼ぎしていた。
賭博開帳図利の疑いで19日までに京都府警サイバー捜査課に逮捕されたのは、千葉県浦安市の会社員で米国籍のランダル・アーロン・アシャー容疑者(36)ら福岡や沖縄に住む26~47歳の男女7人。ネット上に開設された賭博サイトの運営者側を同容疑で逮捕したのは、全国で初めてのことだ。
グループのリーダー格のアシャー容疑者は、日本人メンバーと会員制マージャンサイト「DORA麻雀」を運営。客の儲けの10~15%を手数料として徴収し、サイトを開設した2011年~昨年12月までに約23億円を不正に得ていた。同サイトの会員数は約7万4000人に上る。
同サイトはHPで<DORA麻雀は海外のオンラインゲームの一種であるので、DORA麻雀運営自体の違法性は全くありません><ライセンスはマン島政府の許可を経て運営>と記して「違法性なし」をうたっていた。
■運営チームは国内各地を拠点に役割分担
主なオンラインカジノは、ギャンブルが合法で日本の法規制が及ばない海外に拠点を置くケースが多く、取り締まりが難しかった。府警のサイバーパトロール隊が、国内で違法にオンライン賭博を運営する同サイトを発見し、今回の初摘発となった。
「サイト自体は日本人向けですが、海外の運営法人が管理し、アーシャが連絡役を担当していました。日本人チームは男3人、女3人で会社員、自営業、無職と仕事も住まいもバラバラの集合体です。金の管理やサイトのデザイン、カスタマーサービス、メルマガ、イベントの宣伝担当など、それぞれが独立した形で自宅やその周辺からオンラインで運営に携わっていました。利用料はクレジットカードはじめ、ビットコインや決済代行サービスとあらゆる入金方法があった。会員は主にSNSで募集していました」(捜査事情通)
オンラインカジノはスマホさえあれば誰でも24時間、ゲーム感覚で利用できるため、若年層を中心にギャンブル依存症に陥り、生活破綻につながるケースが相次いでいる。
同サイトも<賭け麻雀の名に相応しい1万円を超えるハイレートもあれば100円程度の低レートまで様々なレートで賭け麻雀を楽しめます!>と盛んに射幸心をあおり、初心者を「沼」にハメ、テラ銭を巻き上げていた。