日産自動車は2023年度に実施した水資源に対する取り組みとその情報開示により、環境分野の国際的な非営利団体であるCDPの「ウォーターセキュリティー」部門において最高評価の「Aリスト」企業に認定された。
○何が評価された?
当該部門での「Aリスト」認定取得は5年連続。また「気候変動」部門においては「A-」認定を受け、2013年度以降11年連続での「A」または「A-」認定の取得となった。
これにより日産は、「ウォーターセキュリティー」と「気候変動」の2部門において「リーダーシップレベル」の認定を受けた。
日産は中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム」(NGP)において、気候変動および水資源を重要課題として位置づけ、バリューチェーン全体を通じて環境課題の解決に向けた取り組みを推進している。今回のCDPによるリーダーシップレベルの認定は、同社の以下の取り組みが高く評価されたものだ。
・社内にグローバルと各地域別の環境委員会を設置し、潜在的なリスク対策を含めた包括的なマネージメント体制を構築
・役員報酬制度に気候変動に関連する指標を導入
・2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルを実現
・世界初の電気自動車(EV)生産ハブとして、EVエコシステムを構築する「EV36Zero」を英国サンダーランドにて始動
・SBT(サイエンス・ベース・ターゲット)に整合するCO2目標の設定
・世界各地の生産拠点において、水に関するリスクアセスメントを実施
・水不足のリスクが高い拠点での、排水のリサイクルや雨水の有効利用による水使用量の削減
・排水に関して、法的な基準より厳格な社内管理基準を設定し、水質管理を確実に実施
日産の社長兼CEOである内田誠氏は、「日産は『人々の生活を豊かに。イノベーションをドライブし続ける』というコーポレートパーパスのもと、サステナビリティを事業運営の中核に据え、幅広い活動を推進しています。その取り組みが『ウォーターセキュリティー』部門のAリスト企業認定と、『気候変動』部門におけるリーダーシップ認定に結び付いたことを、大変嬉しく思います。当社は引き続き、よりクリーンで安全、インクルーシブな世界を目指して、ステークホルダーの皆様から信頼される、真に持続可能な企業となることを目指していきます」とコメントしている。