地元のスーパーに「はだか祭」特設コーナーが!一番売れるのは“なおい布” 天下の奇祭本番迫る 今年はさらし巻いた女性参加者も 愛知・稲沢市 国府宮

2月22日に行われる愛知県稲沢市の「国府宮はだか祭」。地元にあるスーパーの特設コーナーには、はだか男たちが当日に身につける「さらし」などが並び、機運が盛り上がってきています。
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愛知県稲沢市内のスーパーに向かうと、そこで目に入ったのは毎年、この時期に設置されるという「国府宮はだか祭」の特設コーナー。祭りの「もみ合い」に参加する、はだか男たちに欠かせない白い生地・さらしや足袋、そして神社に奉納する酒なども販売されていました。(稲沢市民)「(Qスーパーで売っているのは当たり前?)そうですね。毎年ある」「この時期だと当たり前。血が騒ぐお祭りですよね。女性も男性も」
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こちらの男性は…。(はだか祭に参加する男性)「去年は参加しなかった、コロナで。ことしはフリーだから必ず出る。雨が降っても。ちなみに、こういうのを作っている」男性は厄除けの「なおい布」を材料に、これまでも自作の「お守り」を身につけて参加しているといいます。
(はだか祭に参加する男性)「参道の人にあげる。おばあちゃんとか子どもたちにあげる」祭り当日は、作った「お守り」を参道に集まった人たちにも縁起物として配るため「さらし」とあわせて買いに来たのだといいます。
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本来、この「なおい布」は祭りの「もみ合い」に参加できない、お年寄りや子どもたちが願いを書いて託す「なおい笹」の奉納で使われます。笹に結びつけるための布で、長さは約90センチ、値段は220円です。(平和堂 稲沢店 日比慎治郎 店長)「ことしは(去年と比べて)150%で来ている。一番売れるのが、なおい布。今1000枚ほど売れている。『足袋やさらしも売っているか』とか問い合わせも多い。しっかり売れている」
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ことしは人数制限などがなく、4年ぶりに本来の形にもどる「天下の奇祭」。このスーパーでは祭り関連商品の最終的な売り上げは、去年の1.7倍を見込んでいます。しかし、ここにも押し寄せる価格高騰の波が…。(平和堂 稲沢店 日比慎治郎 店長)「(さらしなどの)仕入れ値は上がっている。1割ほど上がっている。売価は(去年の)据え置き価格。地域への貢献や祭りに力を入れているので」
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そこで「さらし」を取り巻く現状を名古屋の老舗製造会社に聞きました。(平野晒工場 平野陽平さん)「さらし業界は正直悪くて。コロナ禍前と比べて30%~40%は(原材料の価格が)上がっている」合わせて燃料費の高騰なども重くのしかかり、1927年創業の、この老舗でも「卸業者との製品の価格交渉では厳しさが増している」とのこと。(平野晒工場 平野陽平さん)「(さらし製品の)価格転嫁は、あまりできていない。2割くらいしか上げていない。もう厳しい」
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しかし、業界が少しでも活気づいてほしいと「国府宮はだか祭」には特別に期待を寄せています。(平野晒工場 平野陽平さん)「(祭の参加者が)一人でも2人でも増えてくれると、それだけ(さらしの)消費量も上がるし、(祭を)続けていってもらえると地元としても盛り上がるし、いいと思う」ことしの祭りは、さらしを巻いた初めての女性参加者たちもいます。地元のみなさんにとって特別な瞬間が迫ってきました。

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