H3ロケットの打ち上げ成功 製造に関わった自動車部品工場もケーキでお祝い「少年心をくすぐる、誇りに思う」 大きいのに軽くなった部品の秘密

17日に行われたH3ロケットの打ち上げ。その瞬間を固唾をのんで見守っていたた、ある部品工場を取材しました。
17日午前9時22分、鹿児島の種子島宇宙センターから打ち上げられた、H3ロケット。H2Aに代わるニッポンの新たな主力ロケットです。
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去年3月の初号機打ち上げは、第2段エンジンに着火せず失敗。今回は点火装置を改良した上で、初号機と同じ軌道での打ち上げに成功しました。
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一部の部品を製造した愛知県安城市の「イセ工業」では、社員食堂に集まった社員一人一人にケーキが振る舞われ、成功を祝いました!(イセ工業・秋庭新吉社長)「少年心をくすぐる。誰にでも関われることではないので、関われたことは幸運だし、誇りに思う」
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この会社、本業は自動車部品の製造ですが、その加工技術の高さから、H3ロケットの燃料を運ぶ配管部品の製造も任されたのです。その高度な技術を見せてもらいました。(イセ工業・秋庭新吉社長)「ロケットの配管部品を加工している、ベンダー加工機という設備」新しく導入した機械で加工した、ロケット用の部品。自動車の部品と比べてみると…
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(徳田早穂記者)「自動車の配管部品は思った以上に軽いです。続いてロケットに搭載された配管部品を持ってみると、こちらの方が大きいのにより軽いです」指2本で軽々と持ち上げられるほど軽い、ロケットの配管部品。
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軽さの秘密は材料を「ステンレス」から「アルミニウム」に変え、厚みも約半分にしているからです。約1.5キログラムの自動車部品に対し、ロケットの部品は約600グラムと5分の2の軽さに!
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しかし、その反面こんな苦労も…(イセ工業・秋庭新吉社長)「同じ幅のものを曲げることによって、距離が縮まる方と伸びる方に変わってくる。ある一定の力を超えてしまうと伸びすぎて割れてしまったり、力が働きすぎるとシワになってしまったりする」曲げる角度を細かく調整しながら、試行錯誤。1年半かけて手がけた部品はしっかりと、空に打ち上がりました。
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(イセ工業・秋庭新吉社長)「自分たちがやってきた仕事が、違う分野で生かすことができるかもしれないと思うと、やっぱりそれはやりがいに繋がる」

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