「強盗して返済しろ」と債務者に迫る ヤミ金グループの男9人、出資法違反の疑いで逮捕 指示役はカンボジアに滞在か 沖縄署

沖縄県警沖縄署は14日、違法な高金利で現金を貸し付けたとして、出資法違反(高金利)の疑いで、沖縄市の建築作業員の容疑者(25)らいずれも県内の20~50代の男計9人を逮捕した。発表によると、全国に600人以上の債務者がおり、貸し付けは約4200件で延べ約4億円に上るという。関係者によると、指示役はカンボジアに滞在しているとみられ、県警は警察庁などと逮捕に向けて調整している。同日付で玉那覇潤沖縄署長を長とする130人態勢の合同捜査本部を設置した。
逮捕された9人が所属するヤミ金グループは、警察庁が全国の警察に摘発強化を指示している「匿名・流動型犯罪グループ」(通称トクリュウ)に当たり、県内では初摘発となる。捜査本部は、背後に暴力団組織が関与している可能性も視野に調べる。
逮捕容疑は2021~23年の間、共謀の上、県内の30~60代の債務者4人に対して、計11回にわたり、法定金利(1日0・3パーセント)の6倍以上の高金利で現金を貸し付け違法な利息を得た疑い。捜査本部によると、9人は少なくとも本島中部の2拠点で活動。署は昨年8月に北中城村内にあるアジトを家宅捜索し、携帯電話67台やパソコン6台のほか、債務者リストなど約90点を押収した。
捜査本部によると、債務者の返済が滞ると執拗(しつよう)に電話をかけ、「強盗して返済しろ」と迫るなどしていた。関係者の間でこうした取り立ては「鬼電(おにでん)」と呼ばれ、返済できない債務者には闇バイトをあっせんし、別の債務者の返済金の「出し子」などとして活動させ返済に充てさせた。一部債務者をグループの末端として働かせることで、より効率的に活動していたとみられる。
グループは交流サイト(SNS)上で「お金を貸します」などと契約者を募り、個人情報や家族、職場の情報などを入力させるという手口で、債務者を増やしていた。21年6月までに債務者から複数の署に相談があり、発覚した。「強盗して返済しろ」と債務者に迫る ヤミ金グループの男9人、…の画像はこちら >>

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