四国犬が神奈川でも脱走…体長1メートル、9歳のオス

神奈川県南足柄市で、8日午後に散歩中だったオスの四国犬が逃げ出し行方が分からなくなっていることが9日、明らかになった。7日にも群馬県伊勢崎市で四国犬が民家から逃げ出し、遊んでいた小学生ら12人がけがをしたばかり。連日の四国犬脱走劇に地元警察や市の職員も必死の巡回活動を続けており、市民には注意を呼びかけている。
* * * * *
人口約4万人、日本の昔話、金太郎の故郷とされている自然あふれる静かな町である南足柄市が、突然のアクシデントで騒然となった。伊勢崎市に続いての、四国犬脱走騒動。同市の職員は「ホームページ、メール、防災無線などで、できる限りの注意喚起をしました。早く見つかってほしい」と心配そうな声で話した。
神奈川県警察によると8日午後4時ごろ、飼い主の70代の男性が散歩している途中、連れていた四国犬が首輪が抜けて脱走。直後に市民から「迷い犬がいる。犬が徘徊(はいかい)している」との110番通報があった。警察、飼い主らが付近を捜索するも見つからなかった。9日になり、市でも職員が市内を見回りをしたが、姿をくらましたままだという。
飼い主によると、脱走した四国犬は9歳のオスで、毛は黒茶色。体長は1メートルほどと大型で、狂犬病の予防接種は受けている。逃げた後は、住宅地の方へ走って行った。けが人は確認されていない。
予防接種済み 市は、周辺の小中学校、幼稚園計6つに犬の脱走を連絡。下校時に先生が途中まで見送る学校もあるなど、対応に苦慮している。市の教育委員会によると、4~5年ほど前にも飼っていた猟犬が逃げ出して注意喚起したことがあった。
県警は、見つけた場合は近づかずに通報するよう呼びかけている。住民向けの防犯メールで注意喚起したのは110番から約17時間後だったことについて「本来なら周知しないが、群馬県での被害もあったので早期に周知すべきだった」と説明した。
◆四国犬 古代から四国地方にいる中型の土着犬。1937年に「土佐犬」として国の天然記念物にも指定された。その後、土佐闘犬と混同されやすいため四国犬と呼ばれるようになった。体長は60センチほどが普通。毛色は胡麻毛が多い。動作は敏しょうで優れた骨格を備えており、飼い主に忠実。昔から猟犬や番犬として重宝された。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする