8日に那覇市泉崎のリウボウくもじパーキング6階で普通自動車が内壁に突っ込んだ事故。車体は前部が建物の外に飛び出し、落下寸前だった。周辺の地面にも多数の破片が散乱。あわや大惨事になるところだった。「怖かった」「けが人は」。通行人らは緊迫の表情で語った。
落下したコンクリート片は、大きいもので50センチほど。近くの店舗の店員や居合わせた人がスマートフォンで様子を撮影していると「破片が落ちてくるかもしれないから離れて」と警察官が注意し、規制線を張った。
駐車場の向かいにあるドラッグストアの軒先のビニールテントには、落下物で突き破られたという20センチほどの穴が開き、商品が並ぶ周辺にもコンクリート片などが散乱していた。
車が衝突した6階では、消防隊員らが車を引き戻す作業に追われた。衝突した壁の内側には、落下防止のための鉄製の黄色いポールがあるといい、駐車場スタッフは「車の下側にポールが突き刺さった状態だった。ポールがなければ落ちていた」と声を震わせた。
6階で目撃した40代の女性は「上から車がスピードを出して下ってきて、そのまま壁に衝突した。ドーンというすごい衝撃音だった」と話した。運転席のドアは開かず、助手席から自力で脱出していたという。「大丈夫ですかと声をかけたが2人は放心状態だった」と振り返った。 (社会部・榧場勇太、玉那覇長輝、政経部・國吉匠)「ドーン」すさまじい衝撃音 立体駐車場を車が突き破る瞬間を目…の画像はこちら >>
立体駐車場で起きた事故で歩道に散乱した破片=8日午後3時5分、那覇市泉崎(知念祥吾撮影)